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ソニー子ども科学教育プログラム

2025年度 教育実践論文 入選発表

今年度は全国の小・中学校より94件の応募がありました。
審査委員会による、書類審査・現地調査および厳正なる最終審査を経て、下記の通り入選校を決定しました。

最優秀校

ソニー子ども科学教育プログラム 最優秀校(2校)
教育助成金300万円とソニー製品等

郡山市立明健小学校の実践の様子( )
最優秀校

郡山市立明健小学校/福島県

テーマ:
自ら自然に働きかけ,自ら科学を学ぶ意義や価値を創り出すやさしい子どもの育成― Slow Pedagogy ―
(未来への長い目をもち,子どもたちの思いに寄り添い続ける)
刈谷市立朝日中学校の実践の様子(  )
最優秀校

刈谷市立朝日中学校/愛知県

テーマ:
科学が好きな生徒を育む朝日中プロジェクト2025
~生徒と教師がともに主体的に考え、判断・行動し、成長していく学校を目指して~

優秀校

ソニー子ども科学教育プログラム 優秀校(10校)
教育助成金50万円とソニー製品等

遠軽町立丸瀬布中学校/北海道

福島市立三河台小学校/福島県

国立大学法人福島大学附属小学校/福島県

つくばみらい市立富士見ヶ丘小学校/茨城県

学校法人昭和学院 昭和学院中学校・高等学校/千葉県

横浜市立立野小学校/神奈川県

三条市立一ノ木戸小学校/新潟県

長久手市立南中学校/愛知県

京都市立修学院小学校/京都府

北九州市立大積小学校/福岡県

奨励校

ソニー子ども科学教育プログラム 奨励校(36校)
教育助成金10万円とソニー製品等

奨励校のうち個性的な取り組みに教育みらい賞(+5万円)を贈呈

●札幌市立平岡緑中学校/北海道  奨励校 教育みらい賞六ヶ所村立泊小学校/青森県  ●おいらせ町立百石小学校/青森県  ●白河市立小野田小学校/福島県  ●福島市立福島第三小学校/福島県  ●川俣町立川俣小学校/福島県  ●つくば市立竹園西小学校/茨城県  ●宇都宮市立国本西小学校/栃木県  ●高根沢町立阿久津中学校/栃木県  ●袖ケ浦市立根形中学校/千葉県  ●千葉市立稲毛国際中等教育学校/千葉県  ●学校法人新渡戸学園 新渡戸文化小学校/東京都  ●横浜市立白幡小学校/神奈川県  ●横浜市立長津田小学校/神奈川県  ●横浜市立富士見台小学校/神奈川県  ●横浜市立間門小学校/神奈川県  ●野々市市立布水中学校/石川県  ●松本市立田川小学校/長野県  奨励校 教育みらい賞関市立津保川中学校/岐阜県  ●岡崎市立愛宕小学校/愛知県  ●岡崎市立矢作南小学校/愛知県  ●刈谷市立小垣江小学校/愛知県  ●名古屋市立なごや小学校/愛知県  ●豊根村立豊根中学校/愛知県  ●京都市立松ケ崎小学校/京都府  ●国立大学法人大阪教育大学附属天王寺中学校/大阪府  ●国立大学法人広島大学附属三原小学校/広島県  ●北九州市立藤松小学校/福岡県  ●北九州市立門司中央小学校/福岡県  ●福岡市立東若久小学校/福岡県  ●国立大学法人長崎大学教育学部附属小学校/長崎県  ●天草市立牛深東小学校/熊本県  ●国立大学法人熊本大学教育学部附属小学校/熊本県  ●鹿児島市立清水小学校/鹿児島県  ●国立大学法人鹿児島大学教育学部附属小学校/鹿児島県  ●南九州市立知覧小学校/鹿児島県 

審査委員長総評

2025年度ソニー子ども科学教育プログラム「教育実践論文」には、全国から94校の応募をいただきました。学校における働き方改革や多様化・複雑化する課題への対応など、様々な施策が導入されつつありますが、学校や教員を取り巻く環境は厳しい状況が続いています。その中で本プログラムの趣旨に賛同され、「科学が好きな子どもを育てる」ために熱心に取り組まれている先生方に対し、心より敬意を表します。

論文の主題である「科学が好きな子どもを育てる」ために、学校が時代の変化を確実に捉え、それに適応したアプローチを導き出し、取り組まれている論文が増えてまいりました。2023年から「科学」を広くとらえ、プログラムの対象を理科から全教科等に拡大しましたが、「総合的な学習の時間」や「家庭科」など「理科」以外の教科を主軸とした教科横断の取り組みや、学区にある自然や産業、文化を取り入れた取り組み、近隣の学校や幼稚園、保育園、子ども園との連携など、各学校で創意工夫した多くの実践を見ることができました。特に入選校の論文には、子どもたちの生き生きとした発言やノート、学ぶ表情が記述されており、主体的・対話的に学ぶ姿や「子どもの変容」を実証的に読み取ることができ、とても興味深い内容でした。

一方で、「科学が好きな子ども像」が不明確な論文や、子ども像と紐づけられるべき実践や計画との関連性、整合性が弱い論文も見受けられました。また論点整理が不十分な論文、文章が冗長な論文も散見されました。応募校が抱える課題を基にして、「科学が好きな子ども像」を定義し、その実現につながる実践を行い、次年度の計画に結び付ける論文を執筆していただきたいと思います。

審査に当たっては論文を精読し、多角的な観点での比較/検討を行いました。熟考の結果、2025年度の最優秀校は、郡山市立明健小学校と刈谷市立朝日中学校に決定いたしました。

郡山市立明健小学校は、校内での教科横断、分野横断での取り組みに加えて、併設されている明健中学校および同校に進学する近隣小学校2校を合わせた4校で小中一貫の研究推進指針「Meiken 9's」を共有し、小小連携、小中連携に積極的に取り組み、授業を実施している点が顕著な成果であると評価されました。少子化による学校の小規模化が進む中、近隣校と共同で授業研究や教員育成に挑む姿勢は、全国の範に値するものと考えます。また、内容や学年に即して子どもが問題解決に取り組む授業を5つのTypeに大別して展開している点も、子どもの立場での学び方を意識して実践されていることから、高く評価されました。

刈谷市立朝日中学校は、子どもたちが主体性を発揮して自らが学ぶ内容を選択・判断し、行動に移すことができるように思考力や創造力を育む実践に取り組まれました。子どもの見取り方を一層向上するために、日ごろから教員間のコミュニケーションを密にしたり、相互に授業を見合う機会を多く設けたりして授業力の向上に努めている点や、子どもたちの思考を揺さぶる教材開発やその提示方法を工夫されている点が優れた研究成果として評価されました。学校全体で研究実践に取り組むことが難しい中学校において、地域や校外との幅広い連携活動も含めて、目指す子ども像に合った実践をされている点は他校にも参考にしていただきたいと思います。

同時期に募集していましたソニー子ども科学教育プログラム「未来へつなぐ教育計画」においては、論文のテーマである「未来を担う子どもたちに必要な資質・能力を育む」ために、理科だけでなく国語科や社会科などさまざまな教科において、子どもの資質・能力を伸ばすための独自性ある計画の応募がありました。審査の結果10名の方が入選されました。育てるべき資質・能力を明確に提示し、それに即した子どもたちの現状を的確に把握したうえで、新たな切り口で計画を策定するなど、他の先生にも参考になる論文が多く見られました。「未来へつなぐ教育計画」は一人で執筆できるところに特徴があります。多くの先生方がご自身で構想する萌芽的でユニークな内容を盛り込んだ論文を応募、実践していただくことを期待しております。

ソニー教育財団は、これからも「科学が好きな子どもを育てる」ことを探究し、チャレンジされる先生方を応援してまいります。

審査委員会

審査委員長

杉野剛/独立行政法人日本学術振興会 理事長

審査委員

清原洋一/学校法人秀明学園 秀明大学 教授
熊平美香/一般財団法人クマヒラセキュリティ財団 代表理事
手代木英彦/ソニーグループ株式会社 社友
山下修一/国立大学法人千葉大学 教授
(五十音順)