教育助成

2015年度教育助成プログラム 入選発表教育助成

今年度は、全国の小・中学校より208件、幼稚園・保育所・認定こども園より111件、合計319件の論文応募があり、書類審査、現地調査および厳正なる最終審査を経て、下記の通り入選校・入選園が決定しました。

最優秀校・最優秀園

ソニー子ども科学教育プログラム 最優秀校(2校)/教育助成金300万円とソニー製品

  • 福島市立三河台小学校/福島県

    自分らしく科学し続ける子どもを育てる
    ~科学単元「サイエンスユニット」構想に基づく実践~
    講評

    長年にわたって「科学が好きな子どもを育てる」ことを柱とした教育活動に取り組んでこられました。本年度までの3年間は、科学単元「サイエンスユニット」構想による授業改善に取り組まれました。子どもたち一人一人が自分らしく科学し続けるという独自の具体的なプランが展開されています。「子どもの科学推進プロジェクト」や「科学ネットワーク」では、日ごろから子ども同士や先生方、地域の方がかかわって、科学に触れる活動や校内の環境づくりを行っています。近隣の高校と連携した科学体験活動など、学校と地域が一体となった着実な取り組みも実現されています。理科・生活科と他教科や総合的学習の時間で学習したことを結び付けて自分らしく主体的に科学することを目指す「サイエンスユニット」構想は、授業改善の一つの新たな方向を示しています。

    論文概要

    理科・生活科を柱とした科学単元である「サイエンスユニット」構想に基づく実践に着手して3年目を迎えた。子どもたちが自分らしく科学し続ける姿を具現するためには、理科・生活科と他教科・他領域との関連を図ったカリキュラムをコーディネートする必要性があると考えたからである。それらの構想に基づき、子どもたち自らの「なぜ?」を連続的に捉えた実践を行うことにより、子どもたちの科学に対する主体性が育ってきた。今年度は、子どもたちに科学する3つのめ(芽・目・眼)を発達段階的に育むための授業実践を試みるとともに、子どもたちの学習の成果を発表し合ったり、科学に親しんだりする「子どもの科学推進プロジェクト」と「科学ネットワーク」を有機的に関係付けることにより科学が好きな子どもたちを育てる取り組みを推進した。

  • 刈谷市立雁が音中学校/愛知県

    科学が好きな生徒を育てる
    体験から感動へ! 2015雁中サイエンスアクションⅡ
    講評

    理科の実践を深化させるため、昨年度から「体験から感動へ!2014雁中サイエンスアクション」をスタートさせました。
    本年度は、生徒一人一人の意欲的な探究による学びの実現に取り組まれました。「ワンダースペース」(生徒を教卓の周りに集めて話し合いをする)や「MD法」(班の代表者が他の班を回りながら自分たちの班で練り上げた考えを説明する)などが、授業実践の探究過程に効果的に位置づけられ、教師も生徒も共通認識をもって取り組まれています。どの単元においても、生徒の探究意欲をかき立てる教材開発や実験観察の方法、教具の工夫が行われ、感動を与える学びや体験活動の基盤となっています。「体験的な授業」と「サイエンスアクション」との二つの柱は「科学が好きな子ども」に迫るものであり、提言性のある実践です。

    論文概要

    本校では、科学が好きな生徒を、「目の前の事象に対し、疑問を抱く生徒。抱いた疑問に対して自分の考えをもち、仲間とかかわり合う中で、考えを深め、自分の考えと友達の考えのつながりを意識できる生徒。」「抱いた疑問を解決するために、粘り強く追究し、学んだことをもとに、さらなる追究をする生徒。」「自然の巧みさや神秘性に感動でき、科学と身近な生活との結びつきに気付ける生徒」と捉え、実践研究を行った。昨年度から、体験的な授業と、サイエンスアクション(科学的な活動)の2本柱に地域の力を生かした活動に取り組んでいる。本年度は、地域との連携不足や、体験的な授業とサイエンスアクションの関連性の低さといった昨年度の課題を解消し、より科学が好きな生徒を育てるためのプロジェクトを立ち上げた。

ソニー幼児教育支援プログラム 最優秀園(2園)/教育助成金100万円とソニー製品

  • 幸田町立大草保育園/愛知県

    「綿の種」出会いから始まる科学する心
    講評

    本園は、8年間に亘り「科学する心」を育てることに着実に取り組んできました。その成果を基に、新たな視点「出会い」に注目し、子どもの思いの実現に向けてとことん寄り添う保育を展開しました。 5つの事例は、どれも子どもたちの出会いからスタートしています。その出会いを生かし、「見て、触れて、感じて、発見する」ことを友達と共有しながら展開する過程からは、観察力、探究心、表現力、命を大切にする心など、多くの「科学する心」の育ちが明瞭に読み取れます。
    「好奇心を育むために、子どもの思いをしっかり捉え、スピーディーな対応をする」という保育者の姿勢と努力、丁寧な事例の振り返りなどが相まって、園として1つになって「科学する心」を育てていることが伝わってきます。このような取り組みが高く評価されました。
    「綿の種」の活動は、割れた風船に出会うという偶然性を生かしました。植物の観察を深耕しながら、遠地の小学生と心を通わす連携にも繋がった大変ユニークな取り組みです。「何のたまご?」の活動は、子どもたちが卵を孵化させるために、「卵を見付けた森の再現」を行いました。まず、生き物の立場にたって考えてみる子どもたちの姿に、確かな心の育ちが感じられます。また「ピザ窯」の活動は、日常の遊びから高まる子どもたちの思いの実現に向けて、友達と問題を共有し、試行錯誤を重ねて完成させたことは、大きな喜びと自信をもたらしました。“本物”との出会いや“本物”を作るための保育者の援助が子どもたちの意欲と創造性を高めています。5つのどの実践活動も、子どもたちの好奇心を大切にしています。保護者や地域の方々との交流や環境の工夫、そして保育者の適切な援助によって、学びや体験が豊かに稔った実践であり、他園にも大変参考になる取り組みと言えましょう。

    論文概要

    本園は、子どもたちの「科学する心」を好奇心(=ハテナの心)と捉えている。そして、子どもたちが好奇心を発揮して、自らの経験を通してつかむ知識と自信や喜びが幼児期の学びであり、生きていく力になると信じている。子どもたちが胸を躍らせる時、何かしらの出会いがある。子どもたちが「出会った好奇心」から始まる「科学する心」を育てていくためには、保育者が、子どもたちの思いを知り、その思いの実現のために、スピーディーに行動(必要な物、必要な時間の確保のために保育者間で考え合うこと、そして環境を整えて子どもたちに返すこと)に移すことが大切である。
    「綿の種」の事例では、偶然見つけた、遠地の小学生が飛ばした「風船」との出会いがきっかけとなり、子どもたちが綿への興味を深め、観察する力、表現する力を伸ばしていった。「たまごをみつけた」の事例は、失敗を乗り越え、卵を孵すために考えて探求し、その結果、トカゲの赤ちゃんと出会うという感動の体験をした。「ピザ釜」の事例は、保護者や地域の方々の協力を得ながら、子どもたちが試したり工夫したり本物の道具とも出会い、完成までに半年かかった。どの事例も、友達、保育者、保護者や地域、遠地の小学生など、たくさんの方々との温かい交流に支えられてきた実践である。その空間で子どもたちは、自分の思いをどんどん大きく膨らませながら楽しみ、自らの育つ力を育んできた。子どもたち自ら育つ力を最大限伸ばすためには、子どもたちの声に耳を傾け行動を観察し、その思いを感じること、子どもたちが出会う好奇心を見逃さないことが大切と考える。そして、子ども主体であることが、考える力や豊かな感性や創造性を育むこと、即ち「科学する心」を育てることに繋がると考えている。

  • 社会福祉法人晴朗会 すくすく保育園/大阪府

    科学する心を育てる−“浮く”と“あがる”の違いって?−
    講評

    本園は、「科学する心」が育まれる機序への理解を深めることに挑戦しました。子どもたちの心の体験を読み取るために、好奇心・疑問・観察・実践・情報交換・試行錯誤・達成感・継続・興味という9つの観点を、園全体で用いる共通指標と位置付けて、探究と実践に熱心に取り組まれています。今年度まで積み重ねてきた記録や園の実情に沿って、0歳から5歳までの子どもたちが、それぞれに興味をもった「凧揚げ」の「揚がる」ということに焦点を当てました。年齢ごとの遊び方と感じ方の特徴を明らかにし、「揚がる」ことに関して、年齢特有の豊かな実体験が存在することがわかりました。「揚がる」ことに焦点を絞った活動の中にも、上記9つの観点の多様な経験があることを見出し、こうした体験を通して「科学する心」が育まれて行く知見が披瀝されています。これらの取り組みは、「科学する心」の萌芽を科学的に探究しようとする優れた実践活動です。また、限定された園の環境を克服し、子どもたちに「科学する心」を育む創意工夫が高く評価されました。
    自分の予想通りに「凧」が揚がったり、動いたり、浮いたりするよう、試行錯誤を重ねている子どもたちの姿を捉え、保育者は、年齢に応じた見通しの能力や、実践上の課題を明らかにして、保育の工夫を図っています。また、保育者は、子ども一人一人が興味を深め探究する姿に寄り添って、一緒に試行錯誤することにより、自身にも探究意欲が高まっています。特に、5歳児の事例では、様々な素材を用いてユニークな凧作りが試みられました。また、思うように飛ばない経験を踏まえての独自の工夫や友達との情報交換など、よく揚がる凧作りの探究プロセスが丁寧に記録されています。保育者の探究心や観察眼の鋭さが伝わってくるこれらの記録は、多くの園の参考になる取り組みです。

    論文概要

    本園では、「科学する心」に関する様々な場面の記録を通して、0歳から5歳児までの発達の共有を図ってきた。継続してきた子どもの記録や事例検討を重ねることで、例年、子どもの遊びに見られる「凧あげ」に関する「あがる」「浮く」に焦点を当てることにより、「科学する心」が育まれる体験や成長を捉えることができると考え、実践した。また、年齢ごとの発達の特徴を捉えることができると考え、9つの視点「興味・好奇心・疑問・観察・実践・情報交換・試行錯誤・達成感・継続」を共通理解とした。凧あげを楽しむ5歳児の姿に刺激を受けて3・4歳児が「凧あげ」に夢中になり、その姿を真似たい0歳~2歳児が興味のある物に紐を付けて遊ぶようになる実態を捉え、園全体で取り組んだ。
    5歳児は、様々な素材を用いて凧作りを楽しみ、思いの通りにあがるよう試行錯誤し、刻々と改造される凧やあげる様子から、9つの視点の体験を読み取ることができた。凧の「浮く」・「あがる」の様子の違いに疑問や興味をもった。4歳児は、折り紙凧や連凧など、凧による違いに興味をもち、工夫して作る面白さを感じたり、凧が高くあがるように競争するなど友達と楽しさを共有したりする体験をしている。3歳児は、凧の大小や風の強弱、あがる高さやあがり方の違いなどを感じながら、「どうすればいいのかな?」と考えて取り組み、観察力が育まれる体験をしている。2歳児は、先生を真似て手を挙げて走る姿、1歳児は、凧が浮いているところを見たくて後ろを向くと落ちてしまうことを繰り返す姿など、自分なりに楽しめる凧あげを続けるようになった。年齢ごとの特徴を明らかにしたことで、子どもも保育者自身も探究心が育まれる体験に繋がった。

優秀校・優秀園 審査委員特別賞

  • ソニー子ども科学教育プログラム 優秀校 審査委員特別賞(1校)/教育助成金50万円とソニー製品

    山鹿市立稲田小学校/熊本県

    論文概要

    本校は、科学が好きな子どもを「科学的な見方や考え方ができる子ども」と定義し、「わくわく・どきどき・いきいきと実験や観察をする子ども」「自信をもって自分の考えを表現できる子ども」「理科のよさや有用性を見つけ出せる子ども」の3点を「目指す子どもの姿」に設定した。これらに対応する形で3つの仮説を立て研究に取り組んだ。仮説1では、児童の気づきや疑問をもとにした問題設定の工夫を行った。仮説2では、児童一人一人の考えを可視化したり、考えの交流の場を充実させたりする工夫を行った。仮説3では、つかんだ自然のきまりをもとに身近な自然や生活を見つめ直したり、きまりを活用したりする場を工夫した。

  • ソニー幼児教育支援プログラム 優秀園 審査委員特別賞(1園)/教育助成金20万円とソニー製品

    奈良市立都跡こども園/奈良県

優秀校・優秀園

ソニー子ども科学教育プログラム 優秀校(14校)/教育助成金50万円とソニー製品

  • 三沢市立三沢小学校/青森県

    論文概要

    本校では、「主体的に問題を解決し、対話を通して考えを深めることができる子」の育成を目指して、「重点1子どもがより必然性を感じ、主体的に問題を解決できる学習計画・単元構成の工夫」、「重点2『物(事象)』・『教師』・『友達』との効果的な対話による思考・表現の深化」を設定して研究に取り組んだ。 その結果、「円環重層図を活用した単元構成によって、子どもの問題意識の高まりや継続性が見られ、主体的な問題解決につながった」、「自分の考えを図に表し説明し合うことで表現力や思考力が高まった」などの成果を得ることができた。また、「子どもの発達段階や思考の流れをより考慮した単元構成や事象提示の必要性」、「『対話』をより系統的に指導するための手立ての必要性」という課題が明らかになった。

  • かすみがうら市立霞ヶ浦中学校/茨城県

    論文概要

    本校では、「科学を感じるするどい感性をもち、主体的に学ぶことができ、学びを広げられる生徒を目指して」というテーマにおいて、科学が好きな生徒像を「するどい感性をもつ生徒」「主体的に探究活動ができる生徒」「科学的な探究ができる生徒」「学びを創造できる生徒」と定義した。その定義に対応するため、生徒に本物や実物を味わわせたり、話合い活動を充実させたりする実践を行ってきた。
    今後は、本物の感動や学習環境のさらなる整備を図る「するどい感性」。思考、判断、表現の育成を図る「主体的な探究活動」。協働的な学習や小中連携の指導員を設置する「新しい学び」。この3つの柱を基に、生徒がわくわくするような実践を行い、科学が好きな子どもを増やしていきたいと考える。

  • さいたま市立大谷口小学校/埼玉県

    論文概要

    身のまわりの自然には、「なぜだろう?」という疑問がたくさん隠れている。科学の楽しさは、疑問に思ったことを主体的に問題解決して謎を解いていくところにあると思う。そして子どもたちは主体的な問題解決を通して、自然の素晴らしさや奥深さを感じたり、科学的な見方や考え方を身に着けたりしていくと考える。本研究では「身のまわりにある「なぜ?」をたくさん見つけ、瞳を輝かせて問題解決をする子ども」を目指す児童像として、①問題解決の力を付ける学習活動の工夫、②科学的な知識を定着させる学習活動の工夫、③科学大好きな子を育てる環境整備の3つの点に重点を置き実践を行った。

  • 千葉市立こてはし台中学校/千葉県

    論文概要

    「科学戦略都市千葉」の下、科学的思考力が生きる力の土台と確信し、科学が好きな子どもを育てるプログラムに継続して取り組んでいる。2015年度には「プラクティカル・サイエンス」を合言葉に、科学的思考力を育む構想を発展させ、「1.日常生活と関連付けた教材の開発」、「2.単元教材の組み合わせによる科学概念の系統化」、「3.科学リテラシーの定着」、「4.夢を実現させる科学」に取り組んだ。その結果、地域の自然の教材化や他教科と関連させた理科学習が実践され、子どもたちの科学リテラシーが向上した。さらに、夢を育む理科の授業の中で子どもたちは視野を広げ、優秀な科学論文が生まれ、2016年への「ラララ計画」が始まっている。

  • 横浜市立白幡小学校/神奈川県

    論文概要

    本校では、「意欲的に追究し続ける子ども」「問題に対してみんなで考えを出し合い、解決していこうとする子ども」を科学が好きな子ども像と考えている。その姿を具現化するために、単元構成と学び方に視点をあてて研究を進めていった。身近な自然の事物・現象を観察して子ども自ら「なぜ?」を見出し、問題を解決する必要感もって解決方法を考え、「なぜ?」を解決していけるような単元構成。さらに、単元と単元をつなげたり、単元で身に付けた力を他の場面で活用したりしていった。その中で、共に学ぶ良さを実感できるように、グループやクラスで予想や考察を話し合う場と、学習の仕方を振り返る時間を設定していった。

  • 小千谷市立小千谷小学校/新潟県

    論文概要

    当校は、日本で最古の公立小学校である。科学が好きな子どもを「豊かな心で 進んで学び 仲間と考えをつないで考えを深めていく子ども」と捉え、授業のユニバーサルデザイン化と「地域教育プログラム」により研究を進めた。
    「地域教育プログラム」では、地域の教育資源を生かした学習活動や専門家からのアドバイスにより、子どもは興味・関心を広げながら、自然への愛着を深めた。その基盤となったのが、授業のユニバーサルデザイン化である。
    実践を通して、子どもの「心が動き、問いをもった姿」「生き物に愛着をもち、かかわる姿」が見られたことが成果である。歴史と伝統のある当校で「日本一古い公立小学校から日本一新しい教育を」を合い言葉に、主体性、創造性、感性を育み、科学が好きな子どもを育てていきたい。

  • 富士見町立富士見中学校/長野県

    論文概要

    本校では「科学する心」が涵養することで、「科学が好きな子ども」を育む取り組みをしている。その中で成果と課題を整理する中で、自ら問いを持ち、能動的に問題解決をおこなうための工夫や問題解決をしていくときに「ふり返り活動」、「自分の意見を明確にして協働的な学びをすること」の重要性がより明確になってきた。
    今回は能動的問題解決的な学習を行う方策の一つとしてミッション型問題解決学習(MPL)に取り組んだ。また、ICTを活用した意見交換の在り方、ふり返り学習の重要性についても授業実践を行った。そこから、MPLの有効性とそのための条件や、学習の前提事項になることをふり返る「前提学習」が重要であることが明らかになってきた。

  • 知立市立知立南小学校/愛知県

    論文概要

    本校は「科学が好きな子どもを育てる~「なぜ」を大切に、感性・創造性・主体性の育成~『体験・体感を通して、主体的に追究し、学び合う子どもの育成』をテーマに掲げ、科学が好きな子どもを育てるための研究実践を行った。
    本研究では、「体験・体感を通した探究的な学習」「地域・専門家と連携を図った学習」「コミュニケーション活動」「人材育成」等を手立てとして実践を行った。
    体験活動や体感を通して、子どもたちは興味・関心をもって主体的に追究し、五感でたくさんのことを発見し、自然の不思議さや素晴らしさ、命の大切さを実感できた。特に、子どもたちの姿から「自然に対する鋭い感性」が育まれてきたことを感じた。

  • 西尾市立鶴城中学校/愛知県

    論文概要

    本校がめざす科学が好きな生徒像は「探究の主体となり、科学への夢を抱く生徒」である。この生徒像の実現のため、次の三つの手だてを考え、実践してきた。【全員で考え、全員でかかわり合う問題解決型の単元構想】を考え、全員参加の授業で考えを構築・深化させることを楽しめる生徒を育成する。【教材教具の開発と出合いの場の工夫】をし、生徒の意欲化を図ったり、生徒が考える際の手助けとしたりする。【科学する心を育てる環境づくり】を行い、科学を楽しみ、科学への夢を抱く生徒を育む。今後も、科学が好きな生徒像に迫れるように研究を継続していきたい。

  • 西尾市立西尾小学校/愛知県

    論文概要

    本校では、科学が好きな子どもを育てるために、センス・オブ・ワンダーを育む環境作りを行うとともに、「自然をみつめる学習」や「実感をともなった理解をはかる学習」を展開することで、子どもたちの「感動する心」、「ものを科学的に見たり、考えたりする力」、「自分の考えを表現する力」、「命あるものへの畏敬の念をもって自然を見る目」を育てたいと考えた。私たちは、感性豊かな子どもたちの素直な疑問や驚きを、子どもたちが主体的に追究できるように、子どもの身近にある自然や生活の中から教材をみつけ、繰り返し活動できるような授業を展開した。

  • 姫路市立御国野小学校/兵庫県

    論文概要

    本校では、科学が好きな子どもを「科学する力を持ち、科学する喜びを実感する子」ととらえ、その具現化に取り組んできた。今年度は、『科学が好きな子どもを育てる 御国野っ子 サイエンストライやる』をテーマに、以下の①~③の実践を行った。
    ①体全体で自然や生活の事象に関わり、感性を豊かにするサイエンストライやる
    ②自然や生活の事象から生じる「おや?」「どうして?」「不思議!」から、問題解決能力・創造性・実感力を培うサイエンストライやる
    ③科学が好きな教師を育てるサイエンストライやる
    これらの実践を通して、児童とその児童を導く教師の科学する力を高めてきた。

  • 下関市立向井小学校/山口県

    論文概要

    本校では「科学が好きな子ども像」を『①不思議や疑問を原動力とし、粘り強く強く追究することができる子ども、②自然に不思議や神秘、巧みさや偉大さを感じることができる子ども、③理科・生活科をはじめ、自分たちへの学びを実生活とのつながりでみつけ、楽しさを感じることができる子ども』とし、授業づくりに重点をおいて支援に取り組んだ。授業を通して、主体的な問題解決の中で科学的な見方や考え方を養うことに一定の成果は見られた。来年度は、今年度の課題「環境整備」「目的意識の醸成」「目的理解とその補完」「『自分の考え』の表出や思考様式の位置付け」「評価の充実」を視点として取り組むよう計画をしている。

  • 愛媛大学教育学部附属小学校/愛媛県

    論文概要

    私たちは「子どもが学びを創造する授業」を目指して日々実践研究を行ってきました。子どもが学びを創造するためには、教師が課題を与えて子どもが追究していく教師主導の授業ではなく、子どもが自ら課題を見付け、教師は追究活動のサポーターとして手を添えていくような、子どもが主体となった授業づくりが大切であると考えています。これまでの研究から、そのような授業では、子どもが学びを「自分ごと」として捉えられることが大きな要因であることが明らかになりました。そこで、学びが自分ごととなる授業づくりのために、「心」「共に」「生きる」という3つの視点で子どもを見つめつつ、7つの授業づくりのアプローチを通して子ども理解を深めています。

  • 北九州市立青山小学校/福岡県

    論文概要

    科学が好きな子どもを育てる授業づくりとして、問題に対して見通しをもつことができる子どもを育てる「青山小 私の実験 見通しプロジェクト」に取り組んだ。見通しをもつことができている子どもの姿を学年ごとに設定し、根拠のある予想をもてるようにするための着眼と、観察、実験の計画を立てられるようにするための着眼に基づいた手だてをもって実践に取り組み、成果を挙げることができた。また、自然に親しむための環境整備と体験活動として、カブトムシプレゼント、ガリレオ工場などの活動に取り組んでいった。次年度も、科学が好きな子どもを育てるために、授業づくりと環境整備・体験活動を両輪にして実践を進めていく。

ソニー幼児教育支援プログラム 優秀園(12園)/教育助成金20万円とソニー製品

  • 学校法人ろりぽっぷ学園 ろりぽっぷ保育園/宮城県

  • 南陽市立赤湯幼稚園/山形県

  • 二本松市立川崎幼稚園/福島県

  • 学校法人岩崎学園 くりの木幼稚園/千葉県

  • 社会福祉法人龍美 陽だまりの丘保育園/東京都

  • 学校法人あおい学園 あおい幼稚園/新潟県

  • 学校法人山梨学院 山梨学院大学附属幼稚園/山梨県

  • 甲良町立甲良東保育センターあおぞら園/滋賀県

  • 社会福祉法人長尾会 第2長尾保育園/大阪府

  • 富田林市立錦郡幼稚園/大阪府

  • 社会福祉法人ゆずり葉会 深井保育園/大阪府

  • 社会福祉法人愛育福祉会 認定こども園 こばと保育園/宮崎県

奨励校・奨励園

ソニー子ども科学教育プログラム 奨励校(91校)/教育助成金10万円とソニー製品

  • 札幌市立平岸中学校/北海道
  • 札幌市立円山小学校/北海道
  • 美幌町立北中学校/北海道
  • 八戸市立小中野小学校/青森県
  • 八戸市立是川小学校/青森県
  • 新郷村立戸来小学校/青森県
  • 六ヶ所村立尾駮小学校/青森県
  • 上山市立西郷第一小学校/山形県
  • 山形大学附属小学校/山形県
  • いわき市立好間第二小学校/福島県
  • 相馬市立桜丘小学校/福島県
  • 福島市立飯坂小学校/福島県
  • 福島大学附属小学校/福島県
  • 川俣町立川俣小学校/福島県
  • 玉川村立須釜小学校/福島県
  • 天栄村立広戸小学校/福島県
  • 栃木市立栃木中央小学校/栃木県
  • さいたま市立太田小学校/埼玉県
  • さいたま市立高砂小学校/埼玉県
  • さいたま市立見沼小学校/埼玉県
  • さいたま市立本太小学校/埼玉県
  • 市原市立市原小学校/千葉県
  • 匝瑳市立八日市場第二中学校/千葉県
  • 袖ケ浦市立蔵波小学校/千葉県
  • 袖ケ浦市立蔵波中学校/千葉県
  • 千葉県立桜が丘特別支援学校/千葉県
  • 千葉市立あすみが丘小学校/千葉県
  • 千葉市立海浜打瀬小学校/千葉県
  • 千葉市立作新小学校/千葉県
  • 千葉市立緑町小学校/千葉県
  • 東大和市立第三小学校/東京都
  • 横浜市立井土ヶ谷小学校/神奈川県
  • 横浜市立瀬谷小学校/神奈川県
  • 柏崎市立鯖石小学校/新潟県
  • 五泉市立五泉中学校/新潟県
  • 長岡市立中之島中央小学校/新潟県
  • 金沢市立杜の里小学校/石川県
  • 金沢市立安原小学校/石川県
  • 福井大学教育地域科学部附属中学校/福井県
  • 岡谷市立神明小学校/長野県
  • 諏訪市立高島小学校/長野県
  • 諏訪市立中洲小学校/長野県
  • 岐阜市立長良中学校/岐阜県
  • 岐阜市立長良西小学校/岐阜県
  • 瑞浪市立瑞浪中学校/岐阜県
  • 岡崎市立葵中学校/愛知県
  • 愛知教育大学附属岡崎中学校/愛知県
  • 刈谷市立刈谷東中学校/愛知県
  • 刈谷市立刈谷南中学校/愛知県
  • 刈谷市立亀城小学校/愛知県
  • 刈谷市立住吉小学校/愛知県
  • 刈谷市立日高小学校/愛知県
  • 刈谷市立富士松北小学校/愛知県
  • 刈谷市立富士松東小学校/愛知県
  • 刈谷市立富士松南小学校/愛知県
  • 西尾市立西尾中学校/愛知県
  • 西尾市立平坂中学校/愛知県
  • 京都市立洛央小学校/京都府
  • 貝塚市立北小学校/大阪府
  • 堺市立八田荘西小学校/大阪府
  • 姫路市立高浜小学校/兵庫県
  • 和歌山大学教育学部附属小学校/和歌山県
  • 大山町立大山小学校/鳥取県
  • 日野町立黒坂小学校/鳥取県
  • 出雲市立乙立小学校/島根県
  • 奥出雲町立八川小学校/島根県
  • 岡山市立七区小学校/岡山県
  • 倉敷市立玉島東中学校/岡山県
  • 江田島市立切串小学校/広島県
  • 広島大学附属小学校/広島県
  • 広島大学附属東雲小学校/広島県
  • 阿南市立伊島小学校/徳島県
  • 阿南市立中野島小学校/徳島県
  • 徳島市上八万小学校/徳島県
  • 吉野川市立川田中小学校/徳島県
  • 今治市立朝倉小学校/愛媛県
  • 今治市立鳥生小学校/愛媛県
  • 今治市立乃万小学校/愛媛県
  • 愛媛大学教育学部附属中学校/愛媛県
  • 北九州市立合馬小学校/福岡県
  • 北九州市立清水小学校/福岡県
  • 北九州市立熊西小学校/福岡県
  • 北九州市立塔野小学校/福岡県
  • 北九州市立藤松小学校/福岡県
  • 大津町立美咲野小学校/熊本県
  • 奄美市立屋仁小学校/鹿児島県
  • 鹿児島市立喜入小学校/鹿児島県
  • 鹿児島市立皇徳寺中学校/鹿児島県
  • 鹿児島市立西紫原小学校/鹿児島県
  • 鹿児島大学教育学部附属小学校/鹿児島県
  • さつま町立白男川小学校/鹿児島県

ソニー幼児教育支援プログラム 奨励園(53園)/教育助成金5万円とソニー製品

  • 学校法人風間学園 ひかり幼稚園/宮城県
  • 学校法人中沢学園 みなみ若葉こども園/福島県
  • 二本松市立小浜幼稚園/福島県
  • 福島市立庭塚幼稚園/福島県
  • 石岡市立やさと中央保育所/茨城県
  • 学校法人ひろし学園 あさひ幼稚園/群馬県
  • さいたま市立本太保育園/埼玉県
  • 学校法人勝田学園 大成幼稚園/埼玉県
  • さいたま市立桜木保育園/埼玉県
  • さいたま市立尾間木保育園/埼玉県
  • 学校法人武蔵野学院 武蔵野短期大学附属幼稚園/埼玉県
  • 学校法人くるみ学園 認定こども園 くるみ幼稚園/千葉県
  • 学校法人みくに学園 認定こども園 みくに学園/千葉県
  • 足立区立中島根保育園/東京都
  • 社会福祉法人砂原母の会 そあ保育園/東京都
  • 墨田区立立花幼稚園/東京都
  • 墨田区立柳島幼稚園/東京都
  • 社会福祉法人立野みどり福祉会 立野みどり保育園/東京都
  • 学校法人あおい学園 あおい第一幼稚園/東京都
  • 社会福祉法人射水万葉会 射水おおぞら保育園/富山県
  • 菜の花保育園/山梨県
  • 伊那市立高遠第4保育園/長野県
  • 社会福祉法人信州福祉会 わかば保育園/長野県
  • 安城市立城ヶ入保育園/愛知県
  • 岡崎市島坂保育園/愛知県
  • 岡崎市根石保育園/愛知県
  • 社会福祉法人徳雲福祉会 千代川保育園/京都府
  • 学校法人常磐会学園 認定こども園 常磐会短期大学付属常磐会幼稚園/大阪府
  • 学校法人常磐会学園 幼保連携型認定こども園 常磐会短期大学付属いずみがおか幼稚園/大阪府
  • 堺市立みはら大地幼稚園/大阪府
  • 富田林市立新堂幼稚園/大阪府
  • 富田林市立伏山台幼稚園/大阪府
  • 社会福祉法人長尾会 長尾保育園/大阪府
  • 学校法人長尾学園 長尾幼稚園/大阪府
  • 社会福祉法人南大阪福祉協会 ひかり保育園/大阪府
  • 学校法人七松学園 七松幼稚園/兵庫県
  • 社会福祉法人友愛福祉会 伊丹ひまわり保育園/兵庫県
  • 学校法人行吉学園 神戸女子大学附属高倉台幼稚園/兵庫県
  • 姫路市立御国野幼稚園/兵庫県
  • 出雲市立中央保育所・幼稚園/島根県
  • 学校法人水谷学園 北陵認定こども園 北陵幼稚園・北陵保育園/島根県
  • 出雲市立四絡幼稚園/島根県
  • 呉市安浦中央保育所/広島県
  • 国立大学法人鳴門教育大学附属幼稚園/徳島県
  • 坂出市立瀬居幼稚園/香川県
  • 学校法人認定こども園 若草幼稚園/高知県
  • 学校法人神理学園 神理幼稚園/福岡県
  • 福岡市立雁の巣幼稚園/福岡県
  • 福岡市立和白幼稚園/福岡県
  • 諫早市立諫早幼稚園/長崎県
  • 社会福祉法人遊亀会 いけだ保育園/長崎県
  • 社会福祉法人顕真会 よいこのもり幼保連携型認定こども園・よいこのもり第2幼保連携型認定こども園/宮崎県
  • そらいろえん/沖縄県

審査委員長総評

ソニー子ども科学教育プログラム

「科学が好きな子どもを育てる」ことを目指す「ソニー子ども科学教育プログラム」に、本年度は昨年度を超える多くの学校から応募をいただきました。「科学する」ことの楽しさを子どもたちに伝えるため、全国の先生方が真摯で熱心な取り組みを展開されていることに心より敬意を表します。
今回は、応募数が208校となり、昨年度より24校の増となりました。新規応募と連続応募の内訳はほぼ半々で、新規応募も連続応募も共に増加となりました。また、小学校・中学校の校種別の応募も共に増加しており、たいへん心強く喜ばしい結果となりました。

具体的な実践の方策としては、問題意識を醸成する自然や事象との出会いと教材開発、追究意欲が連続する単元構成、子ども同士が交流し考えを深める協働的な学びの場の構成など、子どもの実態や学校の環境を活かした独自の授業改善や体験活動の充実を図る取り組みが展開されています。特に、子どもたちの主体的な活動や学びの協働を重視した素晴らしい実践が多く見られました。実地調査では、これらの取り組みが日ごろからの確かな実践に裏打ちされたものであることを感じました。成果と課題についても、一般論で終わることなく、授業改善の方策に結びつく内容が多くなってきました。

論文全体としては、「P→D→C→A」サイクルを意識した論理的な構成で、「科学が好きな子どもを育てる」ことをストーリー性をもってわかりやすく表現した論文が多く見られる一方で、新たな視点で授業改善を図ろうとする思いは伝わってくるものの、具体性に欠ける論文も見受けられます。新たな取り組みを理念やスローガンで終わらせることなく、具体的な方策として実践を示していただきたいと思います。

最優秀校、優秀校の論文内容はいずれも充実しており、評価は拮抗しました。現地調査の結果も踏まえて慎重な審議を行った結果、最優秀校には福島市立三河台小学校と刈谷市立雁が音中学校が選ばれましたが、今回は、この2校に加えて山鹿市立稲田小学校が審査委員特別賞に選出されました。
最優秀校、優秀校の論文は当財団ホームページで閲覧できます。一人でも多くの先生方に論文をご覧いただき、これからの実践の参考にしていただければ幸いです。

子どもたちの未来のために、日々創意工夫をして実践に取り組む学校をご支援くださる保護者や地域の皆様にあらためて敬意を表しますとともに、「ソニー子ども科学教育プログラム」に対するご理解とご支援をいただいております皆様方に心よりお礼申し上げます。

審査委員長
  • 御手洗康/元文部科学事務次官
審査委員(五十音順)
  • 渥美雅子/弁護士
  • 大髙泉/筑波大学大学院教授
  • 清原洋一/文部科学省初等中等教育局主任視学官
  • 久保田重夫/元東京大学生産技術研究所特任教授

ソニー幼児教育支援プログラム

「科学する心を育てる」を目指す「ソニー幼児教育支援プログラム」に、今年度は全国33都道府県から、昨年度を超える111園と多くのご応募をいただきました。プログラムのスタートから13年目を迎えた今年度は、子どもたちのさまざまな体験に関し、「科学する心」の観点からの理解を深め、主体的に活き活き遊ぶ時間や場などの環境を大切にした保育を展開する園からの論文が増えています。園独自の環境の工夫により、質の高い実践を展開している園がとても多く、選考の過程は困難を極めました。詳細な現地調査も踏まえた審査の結果、最優秀園2園、優秀園13園、奨励園53園を選出いたしました。また、優秀園の中から特にユニークな事例を紹介いただいた1園を審査委員特別賞といたしました。

入選された園の論文では、次のような保育者の視点のいずれかが明瞭に示されています。(1)子どもたちが主体的に遊びを創り、また、自然からも学べるように、子どもたちの思いを深く理解して環境の工夫を図る。(2)偶然出合った出来事でも、子どもたちの思いに添って活動に取り込み、子どもたちの興味や探求が深まる保育を工夫する。(3)年齢による遊びの特徴が読み取れる体験に焦点を当てる。(4)保育者も自ら同じ遊びや活動をして、肌で感じながら子どもと共に探究する。(5)子どもたちが遊びを創り出すエネルギッシュな姿や、思いがけない自然の不思議さ、美しさ、命の尊さを見出し、一緒に感動する。

そして、子どもたちの生き生きした姿に保護者や地域の方々も心を寄せられ、援助くださることが、子どもたちの体験の深まりに繋がっています。「科学する心」が育まれる瞬間や過程・機序への理解を深耕し、保育の振り返りを園全体で展開したことで、子どもの確かな成長につながった実践が、今回は特に数多く報告されています。

審査委員長
  • 小泉英明/(株)日立製作所・役員待遇フェロー
審査委員(五十音順)
  • 青木清/上智大学名誉教授
  • 秋田喜代美/東京大学大学院教育学研究科教授
  • 大豆生田啓友/玉川大学教育学部乳幼児発達学科教授
  • 神長美津子/國學院大學人間開発学部教授