教育助成

2011年度教育助成プログラム 入選発表教育助成(論文・発表)

今年度は、全国の小・中学校より202件、また幼稚園・保育所・認定こども園より100件、合計302件の応募があり、書類審査、現地調査および厳正なる最終審査を経て、下記の通り入選校・入選園が決定いたしました。入選した学校・園には、2012年1月21日(土)14:00より、ソニー(株)本社にて贈呈式を開催しました。

最優秀校・最優秀園

ソニー子ども科学教育プログラム 最優秀校(2校)/教育助成金300万円とソニー製品

  • 北見市立光西中学校/北海道

    わくわく・どきどき 理科は楽しい!~学ぶ楽しさを実感できる授業を目指して~
    講評

    「わくわく・どきどき 理科は楽しい!」をテーマとして、意欲を高め、生徒を引き付ける楽しく魅力的な授業を目指し、「感動」「分かる」「探究」の3つを柱として、5年間にわたって取り組んでこられました。こうした継続した実践が、生徒の学ぶ姿に着実に結実しています。
    本年度は、「学びの共同体」をキーワードに、思考・探究活動を通して学ぶ楽しさを実感できる授業を目指した実践に取り組んでいます。ねらいと手立てをしっかりと設定し、創意工夫を図った具体的な実践が満載されています。実験の手法・技能の訓練、活動の支援、メディアの活用、話し合い活動、表現、発表など、視点を焦点化した事例を通して、各単元や授業場面での手立ての有効性が具体的かつ実証的に示されています。レポートや発表の指導・評価についても、教師の生徒一人一人へのきめ細かな対応が図られています。それが、生き生きと学ぶ生徒の育成につながっています。また、科学を学ぶ意義、科学のすばらしさ・大切さを伝えるための「日本人科学者・技術者の気概を伝える」授業は、独自の意味ある取り組みです。こうした「科学が好きな子ども」を育てる理科授業の充実を図る具体的な取り組みが高く評価されました。

    論文概要

    「わくわく・どきどき 理科は楽しい!」が本校の取り組みの原点である。楽しくて魅力的な授業で、意欲を高め、生徒を引きつけることが学びのスタートである。「感動」「わかる」「探究」の3つの柱に取り組みを続けてきた。今回は、思考・探究活動を通して学ぶ楽しさを実感できる授業を目指した実践づくりに取り組んだ。思考力・表現力、探究する能力の育成、学び合う生徒の育成に重点をおいた。自らの力で規則性を発見することに主体的に取り組む生徒、粘り強く探究できる生徒が育ちつつある。わかる・探究の充実、思考力や探究する能力を高めること、そのための指導の手立ての充実が今後の課題である。

  • 愛媛大学教育学部附属小学校/愛媛県

    未来を拓く授業の創造~創造性と感性の育成~
    講評

    昨年度まで3年間にわって「科学を築き、磨き、楽しむ授業」の研究に取り組まれ、「子ども理解」に徹した指導と評価を中心に授業実践を積み重ねてこられました。本年度は、「未来を拓く授業の創造」~創造性と感性の育成~を研究主題に掲げ、生活科、理科、くすのき学習(総合的な学習の時間)を中心に、子どもが知識や技能、経験を活用しながら問題解決する授業づくり、仲間と共に学び、考え、表現する授業づくりに取り組まれています。
    「子ども理解」に徹した指導と評価にこだわり、研修と実践を地道に積み重ねていく中で、子どもが創造性と感性を発揮する授業が具体的に明らかになっています。「教師の創造性と感性を磨く取り組み」として、一人一人の子どものノートを評価したり、授業記録を書いて授業の振り返りと考察を行ったりしています。その成果が、教師の授業力を高め、子ども一人一人の思いや願いに沿った授業の具現化に結びついています。
    また、併設の附属幼稚園、附属中学校との連携を深めることによって、幼・小・中と一貫した12年間の子どもの育ちを見通した教育が進められています。こうした子ども一人一人の確かな変容を図る授業を創造する取り組みが高く評価されました。

    論文概要

    本年度より、「未来を拓く授業の創造~創造性と感性の育成~」を研究主題に掲げ、生活科、理科、くすのき学習(総合的な学習の時間)を中心に、子どもが知識や技能、経験を活用しながら問題解決する授業、仲間と共に学び、考え、表現する授業づくりに取り組んでいる、「子ども理解」に徹した指導と評価にこだわり、その研修と実践を積み重ねていく中で、子どもが創造性と感性を発揮する授業が具体的に明らかになりつつある。併設の附属幼稚園、附属中学校との新たな連携を深めることで、幼小中12年間の子どもの育ちを見通した教育を大事にしている。

ソニー幼児教育支援プログラム 最優秀園(2園)/教育助成金100万円とソニー製品

  • 社会福祉法人謝徳会 るんびにー保育園/愛知県

    “心ドキドキ、ワクワク”ふしぎ発見
    『水の中にも虹ってできるの?~体験を通して虹を知ろう~』
    講評

    子どもたちの疑問や不思議に感じる体験を大切にすることで、主題に迫っています。そして、環境や教材の工夫を熱心に行い、保育の向上を図っています。これらの保育により、子どもたちは意欲的に興味の対象への探求を深め、充実した体験を積み重ねています。その中から、子どもたちの「科学する心」の育ちが見出されていることが高く評価されました。
    光=視覚、甘味=味覚、音=聴覚、紙すき=触覚など、感覚・感性を刺激される体験や探求が遊びとなり、創造性が育まれている姿が描かれています。日常見られる姿からでも、視点の持ち方・考え方で新たな展開ができるということを示した興味深い事例です。

    論文概要

    子どもたちは自分から関心をもち、“やってみよう”“すごい”と面白さを感じる主体的な取り組みから、興味の対象を探り、達成感を味わう体験をしている。また、心を揺さぶられる共通体験を通して、友達と伝え合い、心の動く体験が広がっていく。こうした体験により『科学する心』が育まれると捉えた。そこで、子どもたちが自然にかかわる遊びを通して、“ドキドキワクワク”に出会い、“みてみて”の好奇心や“なぜ、どうして”の不思議さの発見をすることで、心の豊かさや創造性の芽生えを育みたいと考えた。そのために保育者は、子どもたちの気持ちに寄り添う環境を整え、働き掛けることによって心情と感性の育ちにつなげていった。
    偶然見えた“虹”に興味をもった5歳児は、虹を探したり、作ったりする遊びを展開した。3,4歳児はサトウキビの栽培や収穫を楽しみ、それがジュース作りや紙作りなどの多様な体験に広がった。また、風船から様々な音を出せることや声が聞こえる不思議さに興味をもって、風船電話遊びを行ない、声が伝わる面白さを楽しんだりした。
    保育者は探求を深める子どもに寄り添い、共感しながら、一緒に環境を整えたり知恵を出し合ったりして、「科学する心」が育つ援助をしていきたいと考えた。

  • 大和郡山市立片桐西幼稚園/奈良県

    忍者の世界~“なる”ことから「科学する心」を耕す~
    講評

    「“なる”ことから『科学する心』を耕す」という副主題により、主題に迫る新鮮なアプローチを試みて保育の成果を得ています。独自性のある取り組みにより、主題に迫る子どもたちの変容や特徴的な発達をしっかり捉え、熱意に満ちた保育が高く評価されました。
    「ごっこ遊び」という側面だけでなく、「なる」という側面から把握することで、子どもたちの「科学する心」が育まれる様々な気づきや発見を捉えることに結びついています。また、自分の“なる”表現を相手の反応で意識したり、“なりきる”ことで興味の対象の特徴(自然現象や物の本質)を身体で理解するなど、子どもの具体的な体験を主題に結びつけてまとめており、他園の参考になる優れた事例が示されています。

    論文概要

    「科学する心」を育てるためには、子どもが自ら心を動かしていることに注目し、子どもの心の土台を耕していく必要があると共通理解をした。そして、年間を通して子どもたちが夢中になった“忍者になる”遊びに着目し、子どもが自ら心を動かして、見たり、感じたり、考えたり、工夫したりしていく過程の中に、子どもの「科学する心」が潜んでいるのではないかと考えた。
    忍者の世界をイメージして“なる”ために創意工夫する子どもは、これまでの自然やものとのかかわりを生かして遊びを展開していた。そして、「自分でない自分になることに喜びを感じたり、自分との違いに気付いたりする」「見えないものが見えたり、感じられないことが感じられたりする」「分からないことが分かったり、できないことができたりする」体験を重ねた。また、“なる”ためには難しいことやできないことに挑戦することで「自分を客観的に見つめ、自分と向き合い、自分の力に気付く」体験をし、友達と意欲的にかかわることで「友達から気付かされたり、友達のよさや違いにも気付いたりする」体験をしていた。このような豊かな体験により、「科学する心」が育まれていった。
    そのために保育者は、一人一人が心を動かすことに気付き、子どもと共に感動したり、不思議に思ったり、考えたり、悩んだり、調べたりなどできる心の動きをもち合わせることが大切であると考えた。

優秀校・優秀園

ソニー子ども科学教育プログラム 優秀校(14校)/教育助成金50万円とソニー製品

  • 七戸町立天間東小学校/青森県

    論文概要

    本校では、科学が好きな子どもを「科学を能動的に楽しむ子ども」として、2010年度に「授業充実UPプラン」「センスUPプラン」「タフネスUPプラン」「表現力UPプラン」の「4UP作戦」を実施してきた。この作戦が功を奏し、子どもたちは「能動的」に科学を楽しむばかりか、他の学習も脳某的に楽しめるようになってきた。2012年度は子どもたちの更なる成長を期待し、「4UP作戦」のバージョンUPにプラスして、教師、保護者、地域の科学教育への関心を高める「科学教育関心度UPプラン」を新たに計画した。この「科学を能動的に楽しむ子どもを育てる5UP作戦」で、子どもたちの思考力、科学への関心、科学する心を育てていきたい。

  • 丸森町立丸舘中学校/宮城県

    論文概要

    本校が捉える科学好きな生徒像は「自然の事象・現象に進んでかかわり、自ら問題を見いだし、解決しようとする生徒」である。普段の生活の中で、理科の大切さを感じられる工夫をしていけば、科学が好きな生徒が育つと考えている。そのための学習環境づくりとして、理科室周辺の自然環境を生かすとともに、視聴覚機材やパソコン等を活用して、自然の事象・現象に興味を持てる授業づくりを進めている。
    今後も、現在も使用しているプレゼンソフトの更なる活用の工夫やものづくりの充実など科学好きな子どもたちを育てる夢は広がっている。

  • いわき市立小名浜第一小学校/福島県

    論文概要

    『科学が好きな子ども』を育てるには「科学の達人」(地域の専門家)とのコラボで科学を学ばせ、達人から科学の醍醐味を味わわせるとともに、目の前で繰り広げられる現象に「なぜ?どうして?」という科学の不思議さを味わわせることが大切であると考える。本校では、子どもたちが生涯通して科学を愛し、課題を追究し続ける態度を養うきっかけとしての授業づくりを行っている。学校全体で取り組むために、本校独自の理科授業支援組織「サイエンスチーム」を活用し、小・中・高等学校までを系統化したプランを策定して理科授業のボトムアップも図っている。6年目でようやく定着してきた本校の取り組みについて紹介したい。

  • 川俣町立川俣小学校/福島県

    論文概要

    川俣小学校では、昨年度から、子どもたちを川俣町の特産物である「シルク(絹)」に例え、自然の事物・現象や営みに進んでかかわり、こだわりをもって不思議を追究する笑顔輝く子どもを育てるため、教育計画「シルクプラン」を立ち上げた。しかし、東日本大震災における原子力発電所の事故による放射性物質の飛散により、計画通り行うのが困難になってしまった。もう一度、原点に立ち返って「逆転の発想」「ピンチをチャンスに」の精神で、教員一人一人の英知を絞り出し、科学を学ぶ学習を通して子どもたちの笑顔を取り戻そうと取り組んだ。
    「科学が好きになる」「科学と向き合う」ことで身につける資質・能力は、子どもたちのこれから必要とされる「生きる力」をはぐくむために、何よりも大切であると考える。そして原子力発電所の思いもよらない事故により、放射線で汚染されてしまったこの地に生きる子どもたちにも、科学と向き合っていくことが何よりも大切であると考える。これらのことを考えると、「シルクプラン」の更なる改善が必要と考え「シルクプラン2012」の計画を立てた。

  • さいたま市立大宮北小学校/埼玉県

    論文概要

    アンケート調査の結果から、実際に理科が好き、といってもただ単純に実験をするのが好き、ということだけの児童が多いという実態が見られた。本当の意味での「科学が好きな子ども」を育てていくため、様々な取り組みを行ってきた。
    問題解決の流れの中で、目指す子ども像を設定し、より具体的に子どもの視点に立った7つの手立てのもと、実践を重ねていった。7つの手だてを行う中で、SPP・動物介在教育の実践を通して、科学が好きな子どもを育ててきた。
    来年度は7つの手だてを充実させ「大宮北小サイエンス・スタンダード」を策定してさらに研究していく。

  • 銚子市立第一中学校/千葉県

    論文概要

    2011年度の実践を通して、中大連携の取り組みや探究的な学習をより発展させること、学んだことを活かす場の積極的な設定、そしていかに創造性を育むかといった課題が明らかになった。そこで、2012年度は、感性・創造性・主体性の中でも、とくに創造性の育成に力点を置き、これまでの取り組みのいくつかを統合し、新たなプログラムとねらいとのつながりを見直した「つながりプロジェクト2012」を立ち上げた。「Entry Point(「科学への入口」を意味する)を広げた理科授業」「科学創造研究への取り組み」「発展的科学探究授業」の3つを柱とし取り組むこととした。

  • 五泉市立愛宕中学校/新潟県

    論文概要

    愛宕中学校では、科学が好きな子どもを、「多くの直接体験を積むことで自然の事物・現象の仕組みに対する見方・考え方をもち、観察・実験を通してその仕組みを見出す過程において仲間と分かり合う喜びを実感する子ども」と定義して実践研究を継続している。
    この姿に近づくために、「学び合い」と「学習スキルの定着」を2本柱にして、全校体制で問題解決学習に取り組んでいる。理科においては、目的意識をもたせる課題提示の工夫、目的意識が継続・強化されるような単元構成における支援を複数単元で実施し、結果を考察した。
    目的意識をもった生徒が検証方法を考案することで創造性が育ち、自分の考えを表現する過程で学習した内容の再構成を行うことで主体的な学習態度が育つ。そうやって、「科学が好きな子ども像」に近づくことができる。

  • 山梨学院大学附属小学校/山梨県

    論文概要

    科学が好きな子どもの育成を「自然領域の授業」「プロジェクトの授業」「行事(校外活動)」「日常的な環境構成」の4つの場面で図っていく。これまでの実践から、自然や科学の学びを楽しんでいると思われる8つの事例を挙げて考察を加え、科学が好きな子どもの育成に有効な授業づくりの視点や手立てを抽出した。その上で、「事例から導いた授業づくりの視点や手立ての深化・検証」と「学ぶ子どもの内面の把握と、獲得した知識や見方の評価の充実」を課題として、複数の評価法を含む2012年度の実践プランを立案した。

  • 諏訪市立中洲小学校/長野県

    論文概要

    関わり続ける子どもの姿を、「自らの表現をもとに、話し合いを深め、期待感を持って追究する子ども」とすえて、子どもがもつ自然事象に対するイメージを、その後の追究にどのよういにつなげていけばよいかという支援のあり方を、事例を通して分析しようと試みた。特に「力」や「電気」、「粒子」などの見えない自然事象を中心に、子どもの表現を探った。また、「科学が好きな子ども」を育む教育環境つくりについて、学校と地域・家庭とが連携して取り組んできた。

  • 富士見町立富士見中学校/長野県

    論文概要

    科学が好きな子どもを「科学する心」をもって事象に主体的に関わり、探究する中で、自己の可能性を広げることができる子どもととらえ、「授業改善」「人に学ぶ」「環境から学ぶ」という3つの視点を持って取り組んだ。その中でズレを生じさせる事象掲示から子どもがそれぞれに仮説をもち、検証していくことが知的好奇心を持ち、主体性に関わることに繋がり、TT等で自己の授業改善を重ねることでさらに興味・関心をもつ授業になること、1時間で問題解決的な学習を行うためには、事象掲示をわかりやすく端的に行うことの大切さがみえてきた。

  • 土岐市立土岐津中学校/岐阜県

    論文概要

    理科の授業実践を中心に、科学的な見方や考え方を育成することに重点を置いた。2011年度は授業における実践として、「分析して解釈する力を高める教材教具の開発」などを行った。また、授業を支える実践として「理科における学び方の指導」などを行った。また、授業を離れた実践として「科学への関心を高める掲示・展示と理科室解放」を行った。2012年度は今年度の実践を継続しながら
    ・生徒のつまずきへの支援
    ・直接体験を大切にした授業
    などを新たに加え、理科が苦手な生徒の苦手を克服し、科学が好きな生徒の育成を図る。

  • 岡崎市立葵中学校/愛知県

    論文概要

    「ふしぎ・すごい・びっくり」の世界を生き生きと探検する子どもを求め、理科の授業では、次の3点を研究の視点として、理科授業を展開していく。
    1.興味を喚起する場や、課題をつかむ場での不思議な現象の掲示
    2.思考力をはたらかせて不思議を追究する学習
    3.仲間との協同的な学びの展開
    また、総合的な学習の時間では、「地球環境学習」の推進を進める。2012年の教育計画では、特にコミュニケーションを基盤とした仲間との協同的な学び[学び合い・磨き合い]と、授業を支援する教育ITCの活用を重要課題としている。

  • 刈谷市立富士松北小学校/愛知県

    論文概要

    「科学が好きな子」に迫るため、2010年度の論文で計画した3つのプランを実践した。3つの実践を通して、科学が好きな子どもが育ちつつある。特に活用の授業では、自ら抱いた問題を解決していく習得の学習を丁寧に行うことで、子どもたちは生き生きと活用することができた。先端の科学技術を取り入れた活用の授業は、子どもたちにとって、インパクトがあり、科学が大好きになる子も生まれてきた。その実践の成果と課題、そして日本を大きく揺るがした「東日本大震災」からプロジェクトを見つめなおし、次年度の計画を新プラン3つに絞った。

  • 筑後市立水田小学校/福岡県

    論文概要

    本年度から、本校の研究教科が「理科・生活科」となった。そこでねらいを、これまでの研究等を生かして、まず自分の学級から科学が好きな子どもを育てることと、研究主任として先生方に理科や生活科の実践への意識付けとした。具体的には「一人1実験」や「ノート作り」、「アンビシャス広場でのサイエンスショー」、「主題研究通信」等、8つの手立てを講じた。これらの実践をもとに、2012年度は「観察・実験の2ステップ化」や「単元類型によるノート作り」を追加し、筋道立てて考える子ども、科学大好きな水田っ子の育成を目指す。

ソニー幼児教育支援プログラム 優秀園(12園)/教育助成金20万円とソニー製品

  • 学校法人中沢学園 会津若葉幼稚園/福島県

    論文概要

    今年度は昨年度から継続して取り組んできた【見えない力】を探ろうとする日常の活動から、不思議さや楽しさ、面白さを感じ、いろいろな発見や感動、満足感を抱き、自ら遊び学ぶ楽しさを味わった実践事例を基に考察した。
    幼児が『触れて・感じて・試して・考える』経験を通して、好奇心や探究心が芽生え、目には見えにくい【見えない力】を意識するようになり、お日様のいろいろな力を発見し、自分達で推理し、また試して考えるという活動を繰り返し経験し、不思議さや面白さを十分味わい、大きな感動を得た。
    今後は、自然の中にある『風』『太陽』などの力(エネルギー}の不思議さや心地よさや大きさを身近に感じ、物を動かす力として取り入れ、遊びを展開させていきたい。
    そして、今住んでいる地球の大きな自然を感じながら、仲良く共存していけるよう、自然事象や自然エネルギーヘの興味・関心を拾い上げ、身近なところから感じる気持ちを大切に、「科学する心」が育つように、次年度の保育計画の改善を進めた。

  • 二本松市立川崎幼稚園/福島県

    論文概要

    東日本大震災や福島原発の事故等により、子どもたちの生きるカの源である“遊び”に本気で取り組める環境が制限されたことで、「何これ!」「調べてみよう」など自然の中で気付きや発見を大切に深めてきた保育ができなくなった。
    たんぽぽや桜が咲きみだれ、ビオトープからヤゴが2匹見つかるなど、今までと何も変わらない自然事象を見て、目に見えない放射線がなぜ怖いのか?天気がよいのになぜ外で遊べないのか?こどもたちの疑問は募るばかりである。
    しかし、小学校体育館を借りたり、ソニー教育財団を通して島根県の幼稚園よりビニールプールを頂いたり、ひまわりや菜の花の種が届いたりと全国の方々の心温まる支援やつながりの中で、「室内でも感動体験ができないものか?」「幼児が協同して遊ぶ中で発想や想像性が生まれないものか?」など、子どもと一緒に考えて探求することができた。特に、ヤゴ飼育やひまわり栽培に子どもたちの興味が集中したことで、今までにない発見や感動体験をして、子どもも保育者も科学する心が育まれた。

  • 品川区立東五反田保育園/東京都

    論文概要

    東五反田保育園では、子どもの「科学する心」を「いろいろなことに挑戦し、おもしろさや不思議さを味わう子どもの心情・意欲・態度」と捉えました。2年間の国内研究での記録や協議からそのような体験がたくさんできるような、環境構成や保育者の援助についてまとめそれを園内の共通理解として保育を実践してきました。
    その中で今年度の5歳児の子どもたちが、大工作業の手伝いをしながら「メジャー」に興味を示し、そこから3ヶ月間余にわたる「はかる」活動が始まりました。保育園の中のいろいろなものをはかる中で、当初は「はかる」こと自体を楽しんでいた子どもたちが、次第にはかることを、自分たちの遊びに利用するようになっていきました。
    子どもたちが興味をもったものや不思議に思ったことを、とことんやってみる、試行錯誤するという経験そのものが、将来の「科学する心」に結びつくと考えます。

  • 糸魚川市立中央保育園/新潟県

    論文概要

    中央保育園では、畑の活動を通して、子どもたちたちが「何だろう?」「不思議だなぁ」「面白い!」「どうなるんだろう?」という気持ちを土台に、主体的に取り組んで欲しいと願っている。その保育士の願いと日頃の子どもの姿から、「“畑の神様”から手紙と謎の種が届く」という方法で実践をした。子どもたちが、自分達で謎の種を育てていく中で、何の種かを調べたり、考えたり、気付きを伝え合ったりすることを大切に取り組んできた。
    ワクワクと心が動くような導入の仕方を工夫したことで、子どもたちは「自ら知りたい!調べたい!」と感じ、解決しようとする力がついてきたように思う。そして自分たちで考え、分かっていくことが面白い!と感じ、「もっと知りたい!調べたい!」という気持ちにつながっていった。
    今回の実践を通して、子どもの「科学する心」を育むための保育士の役割の大きさと、様々な視点から子どもの育ちを見ていくことの大切さを感じた。

  • 伊那市立西箕輪南部保育園/長野県

    論文概要

    「科学する心」とは、子どもが元来もっている感動する心や、自分で気づき、不思議に思い、探求する心であり、これは心が揺さぶられることによって育っていくと考える。また、人が寄り添って伝え、心の育ちに添った体験から経験を積み重ねることで、豊かな成長へとつながっていく。
    今回、子どもの発見と気づきに着目するという意識を職員間で共有し、目の前の子どもに添った願いをもって環境設定し、子どもの姿を追い、心の動きを読みとってみた。未満児から5歳児までの事例をとることにより、子どもの心の発達、すなわち「気づきから探求心への(科学する心の)育ち」の流れが見えた。同時に、子どもの気づき(発見・疑問)が意欲(行動)につながっているということも分かった。
    「科学する心を育てる」ということは、子どもの気づき(心の動き)をその瞬間に大人が気づき、いま、何をどうしてあげたらよいかを見とり、必要な体験ができるようにするということであるとわかった。

  • 岡崎市井田保育園/愛知県

    論文概要

    保護者からクチナシの実をいただいた。園庭にあるクチナシの木には実がつかないため、不思議に思い、みんなで実をじっくり見たり触ったりした。クチナシの実で色が染まることが分かると、「どうやったらよいのか?」を考えたり、布選びやしぼりのヒモ選びも自分達で確かめてみようと意見を出し合ったりして、色染めに取り組んでいった。一人ひとり違う模様が完成し満足そうであった。
    野菜の生長観察は、“冬の畑は、何でお休みなの?”と芋の収穫後は何も栽培していなかった畑に疑問をもった子どもたちの声から、玉ねぎを作ることになった。太陽の動き、影のできる様子や長さなど、夏場との違いも分かった。
    科学する心を育てる援助とは、子どもたちの声に耳を傾け、何故だろうという疑問や不思議だなと思う心情に保育士も添い、確かめてみようと援助していくことであることが分かった。

  • 社会福祉法人晴朗会 すくすく保育園/大阪府

    論文概要

    都会の中の限られた自然環境の本園でも、ミカンの鉢植えを増やすことによって、ほとんど一年中、アゲハチョウがやってくるようになった。「休眠サナギ」が春にアゲハチョウになり、また、卵からアオムシ・サナギ・アゲハチョウへと成長していく過程を通して関わることにより、子どもたちの心を動かし、知的好奇心を育んできた。こうした体験によって、子どもたちはテントウムシやザリガニ、カブトムシなど、小さな生き物が大好きになり、心を弾ませて「何?」「なぜ?」「どうして?」と、さらに友達と一緒に考えたり、図鑑で調べたり、専門家に手紙を出して聞いたりしている。
    自分から主体的に物事に関わっていこうとする姿は、保護者や地域の近隣の方々との関わりにも広がりを見せ、このようなつながりは、保育者間の連携も深め、さらに環境を見直す取り組みへと展開していった。
    次年度は、人やものが互いに影響し合う姿をより深め、豊かな感性を培う実践に取り組んでいきたい。

  • 奈良市立六条幼稚園/奈良県

    論文概要

    地域の特性を生かして、「世界遺産」と「菜の花」の二つを媒介して文化を受け継ぐ心と「科学する心」をつなぐ「六条菜の花プロジェクト」に取り組んだ。4歳児の子どもたちが2年越しに行った実践である。4歳児の子どもたちが、5歳児が薬師寺に菜種油を届けて、喜んでもらった様子見て、「自分たちも薬師寺に菜の花の油を届けたい」と使命感を感じた。菜の花の種をまき、刈り取り、干して乾かし、種落とし、油絞りまでの過程を長期間に渡って意欲的に取り組んだ。そして薬師寺に奉納した。取り組みの中で、「不思議」「すごい」と感動し、菜の花をめぐる現象や出来事に、子どもの興味や関心が広がり、追究していく姿が見られた。また、視覚や触覚、聴覚、臭覚など感覚や知覚を活かした経験を通して、科学的な認識が促されていった。また、地域の方や薬師寺の方、NPOの方など多くの方との関わりを通して、知ったことを伝えたい気持ちを高め、表現する力やコミュニケーション力が育った。

  • 出雲市立東幼稚園/島根県

    論文概要

    幼児が周りの自然環境とかかわる中で、「あれ?」「なんだろう」「不思議」「すごい」と気付いたり、感動したり、興味関心をもったりする姿を「科学する心の芽生え」の「びっくり目」と捉え、援助のあり方について探った。砂場遊びや、植物や飼育物とかかわる遊びを継続する過程で、「どうしてだろう」「こうしてみたらどうかな」「きっと…だろう」と想像することを楽しみ、試したり、工夫したり、挑戦したりする「びっくり目」が見えてきた。そこで、幼児がどうしたら「興味関心をもってまわりの自然や事象に目を向けていくことができるのか」、また、「主体的に自然環境と触れ合い、遊びへと展開していくことができるのか」を、幼児一人一人の思いや願いを探りながら保育を構想して実践した。特に、保育者の予想の出来ない場面や行動が特徴的な事例を分析考察することを通して、環境の構成や援助について探った。

  • 広島大学附属幼稚園/広島県

    論文概要

    本園では、子どもたちが森での保育を通して豊かな感性を育み、想像力や創造性を発揮していくことを「科学する心の育ち」と捉え、その過程やねらいを示した上で、保育実践を行った。
    4歳児の事例では、自然に触れた経験の少なかった新入園児のH児が、森という自然環境と出会い、次第に森に安心してかかわるようになり、試したり、挑戦したり、想像力を働かせたりして森で遊び込んでいく過程を、具体的な姿で示した。
    5歳児の事例では、試行錯誤や探険、地図作り、森の物語作りの実践を紹介することで、次第に想像力や創造性を発揮しながら、森での生活を表現していく姿を示した。
    これらの事例から、私たちの考える「科学する心の育ち」の過程を具体的な姿で示しえたと考える。その育ちにおいては、「森」という自然環境が、「豊かな感性」や「想像力」「創造性」を育む上で非常に重要であること、何かを教え込むのではなく森での生活や遊びを大事にすることが結果として豊かな感性を育てること、森での保育においては保育者が「森」をどう理解し保育で何を大事にしていくかが重要であること、の三点が示唆された。

  • 社会福祉法人芽豆羅の里 芽豆羅保育園/大分県

    論文概要

    子どもが生涯に亘る生きる力の基礎を培うために、子どもの主体性を尊重し、子ども自ら環境に関わり、環境との相互作用を通して多様な体験をすることで、子どもが心身共に健やかに育つことを保育の基本と考えた。そこで、本研究は、園児の発達に必要な「自然にかかわる経験を積み重ねていくことのできる環境」を構成し、科学する心の基礎を培うことを目指して取り組んだ。園児が驚き、感動し、興味・関心をもった「先生、太陽が黒い!なぜ?」「アメリカザリガニはどのように成長するか?」の実践において、園児たちは互いに協力して学び合い探究(気付く→つかむ→求める→深める→広げる)し、その答えを見つけ、分かった喜びや不思議さ・面白さを実感することができた。その体験を繰り返し取り組むことで、豊かな感性や創造性の芽生えがはぐくまれ、園児たちが生き生きと生活する姿から、科学する心の基礎を培うことにつながることが明らかになった。

  • 学校法人津曲学園 鹿児島国際大学附属鹿児島幼稚園/鹿児島県

    論文概要

    本園では、科学する心の育成を図るため、豊かな自然環境を生かし、さまざまな人とのふれあい、交流の中で不思議に気付いたり、事物・事象に積極的に働きかけていくように努めてきた。本年度は、特に3つの視点で取り組んだ。
    ・自然や人とのかかわりの中で、子どもの見方、感じ方はどう深まっていくのか
    ・驚きや不思議を感じさせ、実感としてとらえさせていく教師の援助や環境をどう工夫したらよいか
    ・目に見えない“いのち”や“空気”をどうとらえさせていくか
    年間を通して様々な活動を行っているが、実践事例としては、(1)「桜島大根の生長と収穫を喜び合う“桜島大根まつり”(2)JAXAと連携してのロケットづくり(3)サツマイモのつるのどこにイモができるの?の三つを挙げている。予想や見立てをしながら、意欲的に取り組む子どもが増えてきているが、実践上の課題はまだ多く、次へ努力していきたい。

奨励校・奨励園

ソニー子ども科学教育プログラム 奨励校(83校)/教育助成金10万円とソニー製品

  • 札幌市立山の手小学校/北海道
  • 十和田市立滝沢小学校/青森県
  • 白石市立白石第二小学校/宮城県
  • 多賀城市立城南小学校/宮城県
  • 羽後町立羽後中学校/秋田県
  • 福島大学附属小学校/福島県
  • 福島市立三河台小学校/福島県
  • 三春町立三春小学校/福島県
  • 稲敷市立東中学校/茨城県
  • 稲敷市立高田小学校/茨城県
  • 神栖市立深芝小学校/茨城県
  • つくばみらい市立谷和原中学校/茨城県
  • 龍ケ崎市立長山中学校/茨城県
  • 龍ケ崎市立龍ケ崎西小学校/茨城県
  • 東海村立白方小学校/茨城県
  • 栃木市立栃木中央小学校/栃木県
  • 栃木市立栃木南中学校/栃木県
  • 高崎市立豊岡小学校/群馬県
  • さいたま市立下落合小学校/埼玉県
  • さいたま市立針ヶ谷小学校/埼玉県
  • 印西市立いには野小学校/千葉県
  • 木更津市立中郷中学校/千葉県
  • 千葉大学教育学部附属小学校/千葉県
  • 千葉市立寒川小学校/千葉県
  • 千葉市立新宿中学校/千葉県
  • 千葉市立都賀中学校/千葉県
  • 千葉市立緑町中学校/千葉県
  • 中野区立上鷺宮小学校/東京都
  • 府中市立新町小学校/東京都
  • 府中市立府中第一小学校/東京都
  • 横浜市立井土ヶ谷小学校/神奈川県
  • 新発田市立五十公野小学校/新潟県
  • 金沢市立中央小学校/石川県
  • 金沢市立杜の里小学校/石川県
  • 富士見町立富士見小学校/長野県
  • 関市立武儀東小学校/岐阜県
  • 瑞穂市立牛牧小学校/岐阜県
  • 湖西市立白須賀小学校/静岡県
  • 岡崎市立六ッ美西部小学校/愛知県
  • 刈谷市立雁が音中学校/愛知県
  • 刈谷市立刈谷南中学校/愛知県
  • 刈谷市立富士松中学校/愛知県
  • 刈谷市立双葉小学校/愛知県
  • 西尾市立鶴城中学校/愛知県
  • 西尾市立中畑小学校/愛知県
  • 西尾市立西尾小学校/愛知県
  • 堺市立西百舌鳥小学校/大阪府
  • 姫路市立勝原小学校/兵庫県
  • 姫路市立城乾小学校/兵庫県
  • 境港市立余子小学校/鳥取県
  • 米子市立淀江小学校/鳥取県
  • 出雲市立朝山小学校/島根県
  • 東広島市立河内小学校/広島県
  • 熊野町立熊野東中学校/広島県
  • 徳島市富田小学校/徳島県
  • 鳴門市鳴門西小学校/徳島県
  • 石井町石井小学校/徳島県
  • 石井町浦庄小学校/徳島県
  • 今治市立鳥生小学校/愛媛県
  • 愛媛大学教育学部附属中学校/愛媛県
  • 北九州市立大蔵小学校/福岡県
  • 北九州市立大谷小学校/福岡県
  • 北九州市立鴨生田小学校/福岡県
  • 北九州市立熊西小学校/福岡県
  • 北九州市立藤松小学校/福岡県
  • 長崎市立小榊小学校/長崎県
  • 玉名市立大野小学校/熊本県
  • 大分市立春日町小学校/大分県
  • 宮崎市立本郷小学校/宮崎県
  • 奄美市立屋仁小学校/鹿児島県
  • 鹿児島大学教育学部附属小学校/鹿児島県
  • 鹿児島市立郡山小学校/鹿児島県
  • 鹿児島市立玉江小学校/鹿児島県
  • 鹿児島市立西谷山小学校/鹿児島県
  • 薩摩川内市立川内小学校/鹿児島県
  • 竹富町立竹富小中学校/沖縄県

ソニー幼児教育支援プログラム 奨励園(36園)/教育助成金5万円とソニー製品

  • 札幌市立白楊幼稚園/北海道
  • 社会福祉法人花山福祉会 花山保育園/北海道
  • 学校法人手稲学園 おおぞら幼稚園/北海道
  • 南部町立名川幼稚園/青森県
  • 学校法人風間学園 ひかり幼稚園/宮城県
  • 山形大学附属幼稚園/山形県
  • 社会福祉法人慈育会 若葉台保育園/福島県
  • 学校法人峰学園 すぎの子幼稚園
    社会福祉法人峰悠会 おおぞら保育園/群馬県
  • 学校法人一の割学園 認定こども園 一の割幼稚園・にこにこ園/埼玉県
  • 学校法人くるみ学園くるみ幼稚園/千葉県
  • 学校法人岩崎学園くりの木幼稚園/千葉県
  • 品川区立源氏前保育園/東京都
  • 品川区立八潮北保育園/東京都
  • 墨田区立立花幼稚園/東京都
  • 世田谷区立南奥沢保育園/東京都
  • 学校法人駿河台大学 駿河台大学第一幼稚園/東京都
  • 日野市立第五幼稚園/東京都
  • 学校法人武蔵野東学園 武蔵野東第二幼稚園/東京都
  • みどりこ園/神奈川県
  • 岡崎市根石保育園/愛知県
  • 刈谷市立住吉幼稚園/愛知県
  • 刈谷市立双葉保育園/愛知県
  • 刈谷市立富士松北保育園/愛知県
  • 刈谷市立富士松北幼稚園/愛知県
  • 学校法人大和学園 豊田大和幼稚園/愛知県
  • 社会福祉法人久昌会 いぼばらこども園/愛知県
  • 学校法人 帝塚山学院幼稚園/大阪府
  • 学校法人常磐会学園 常磐会短期大学付属常磐会幼稚園/大阪府
  • 学校法人常磐会学園 常磐会短期大学付属泉丘幼稚園いずみがおかえん/大阪府
  • 社会福祉法人友愛福祉会 伊丹ひまわり保育園/兵庫県
  • 大和郡山市立郡山南幼稚園/奈良県
  • 出雲市立鳶巣幼稚園/島根県
  • 学校法人水谷学園 北陵幼稚園/島根県
  • 社会福祉法人しらゆり会しらゆり保育園/島根県
  • 学校法人済世学園 済世第二幼稚園/福岡県
  • 学校法人別府大学 別府大学附属幼稚園/大分県
  • 社会福祉法人愛育福祉会こばと保育園/宮崎県
  • 学校法人鹿児島竜谷学園 和光幼稚園/鹿児島県
  • 社会福祉法人勢理客福祉会 勢理客保育園/沖縄県

審査委員長総評

ソニー子ども科学教育プログラム

東日本大震災という大きな災害に見舞われて半年に満たない時期にもかかわらず、被災地域を含む全国202校(内連続応募96校)の学校から応募をいただいたことは、大変な驚きであると同時に心より敬意を表するものです。

この震災をきっかけとして、自然と科学/人類の関わりを、それぞれの方々がそれぞれの立場で考え直されたことと思います。「自然の畏怖」のみを捉えず、「自然との共生」をどのように行なえば良いかを真剣に考える機会が与えられたと認識すべきと思います。いつの時代でも自然が与える困難を乗り越えて「生きる力」を磨くことが必要です。本プログラムがこれまで取り組んできた「科学が好きな子どもを育てる」という観点から、新しいことに挑戦し、次の時代を切り拓くことができる子どもたちを育てることが、今、正に求められていることを実感されたのではないでしょうか。

今年度ご応募頂いた論文を通し、また上位入選校に対する現地調査を通して、自ら課題を見出し、解決に向かって取り組む子ども達の姿や、仲間との協力・議論を通して学びを深め、問題を解決していく姿を拝見することができました。これらは、「問題解決学習」、「学び合い」として以前から取り組んでこられたもので、決して新しいものではありません。しかしながら、それが多くの学校で見られたという事実が、このプログラムを推進する者にとって大きな喜びとなりました。これは各学校の実情に応じた様々な工夫や子どもたち一人一人の変化と成長を見取るといった地道な活動を根気よく続けてきたことによる大きな成果であり、各学校の努力に対して心より敬意を表したいと思います。

具体的な取り組みについては、各学校の審査講評および論文概要、そして、ぜひ一度、論文全文に目を通していただきたいと思います。いずれの学校も確かな実践に支えられていること、及び、それぞれ特徴のある取り組みであることが確認でき、審査委員一同が自信を持って上位入選校としました。

一人でも多くの先生方がこれらの論文に触れ、自分も応募してみたいと思っていただければ幸いです。私どもはこれからも本論文への応募はもちろん、「科学が好きな子どもを育てる」ことにチャレンジされる先生方を応援して参ります。

審査委員長
  • 御手洗康/元文部科学事務次官
審査委員(五十音順)
  • 渥美雅子/弁護士
  • 大髙泉/筑波大学大学院教授
  • 日置光久/文部科学省初等中等教育局 視学官
  • 山田敏之/湘北短期大学名誉教授(元ソニー中央研究所 所長)

ソニー幼児教育支援プログラム

本プログラムは本年度10周年を迎えました。この10年間に46都道府県、延べ896園から応募をいただきました。本年度は24都道府県、87園から応募をいただき最優秀園2園、優秀園8園、奨励園36園を選出いたしました。

今年は東日本大震災という大きな災害に見舞われ、直接の被災地だけでなく、計画停電の影響を受けた地域でも、園は大変な状況だったと認識しています。このような環境にもかかわらず、全国31都道府県から100園の論文応募をいただき、53園が入選となったことは、喜ばしいかぎりであり、皆さまの情熱と努力に感謝したいと思います。

今年度も多くの園から熱意に満ちた「科学する心」に迫る論文をいただきました。 幼児期は人格の形成や科学的な考え方の基本を身につけるのに、非常に大事な時期です。この時期に「子どもたちの感性・創造性・主体性をどのように育むか?」に焦点を当てた本プログラムは、世界的に見ても珍しい活動であり、保育者の皆さまには積極的に参加していただきたいと願っています。子どもたちの「科学する心」を育む為には、保育者自身が科学的な考え方を身に付ける必要があります。科学というと何か難しい印象を受けますが、決してそのようなことはありません。子どもに寄り添う姿勢、子どもの行動を待つ姿勢、子どもを理解しようとする姿勢、そして素直に自然を見つめる目があれば、自ずと科学的な考え方は身について行きます。

ソニー教育財団が本プログラムを始めて10年が経とうとしています。その間、論文の質は見違えるほど良くなりましたが、反面、内容がパターン化されるという事実があったことは否めません。今年度の最優秀となった園は、これまでにない実践を行なっており、“新しい風”を吹き込んだという点が高く評価されました。是非この論文を読んでいただき、新しい発想にチャレンジして、「科学する心」を育む保育 の開発をしていただきたいと思います。

審査委員長
  • 小泉英明/東京大学先端科学技術研究センター・ボードメンバー
審査委員(五十音順)
  • 青木清/上智大学生命倫理研究所所長
  • 秋田喜代美/東京大学大学院教育学研究科教授
  • 神長美津子/東京成徳大学子ども学部教授