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速報_全国大会

【開催速報】2019年度 子ども科学教育研究全国大会

子ども科学教育研究全国大会の様子
会場 岐阜市立陽南中学校 鹿児島大学教育学部附属小学校
開催日 2019年11月22日(金) 2019年11月29日(金)
テーマ 自然の事物・減少に進んで関わり、自己の学びをつなぐ生徒の育成 鹿児島の自然に親しみ、学びの価値を実感する授業
講演 山口晃弘氏/東京都中学校理科教育委員会 会長
「新しい授業の創造に向けて~学習指導要領の変遷から 見通すこれからの理科教育~」
井口正人氏/京都大学防災研究所火山活動研究センター 教授(センター長併任)
「火山活動の理解に基づく地域の発展」

2018年度に、ソニー教育助成論文で最優秀を受賞した学校において、その優れた実践と研究を発表する「子ども科学教育研究全国大会」を開催しました。

岐阜市立陽南中学校でのポスターセッションの様子
岐阜市立陽南中学校での公開授業の様子

中学校は、11月22日(金)に、岐阜市立陽南中学校にて行われました。200名を超える先生方が参加され、感性、創造性、主体性を育む授業づくりの研究の成果が発表されました。午前中の2時間目と3時間目にはほぼ全教科で授業公開が行われ、理科は4つの授業が公開されました。2年生の単元「化学変化と原子・分子」の授業では、「空気の入ったペットボトルと、空気と携帯用使い捨てカイロを入れたペットボトルをそれぞれ密封し振ってみるとどうなるか」という問いから始まり、子どもたちの興味を引き付け、実行した後、ペットボトルがへこんでいく様子を不思議に思いながら、ペットボトルの中で何が起きているのかを探究する姿がありました。生徒ひとりひとりに目を向けた授業の進め方に見学者の方々は感心している様子でした。
午後からは、論文で優秀賞を受賞した学校や、岐阜県の科学館等15団体による実践発表(ポスターセッション)がありました。様々な工夫を凝らした教材や研究の発表に参加者は熱心に聞き入っていました。記念講演では、東京都中学校理科教育委員会会長 山口晃弘氏より、「新しい授業の創造に向けて学習指導要領の変換から見通すこれからの理科教育」に関してお話しいただきました。

鹿児島大学教育学部附属小学校でのスクラッチを使った授業の様子
鹿児島大学教育学部附属小学校での複式の理科授業の様子

小学校は、11月29日(金)に、鹿児島大学教育学部附属小学校にて行われました。こちらも200名を超える先生方が参加されました。午前中の2時間目と3時間目に、全ての教科で27学級と多くの授業公開が行われました。県内に離島の学校があるため鹿児島大学教育学部附属小学校では複式教育の研究を行っており、様々な学年の複式授業が見学できました。5年生と6年生の複式の理科授業では、理科室の前方と後方に分かれ、一人の授業者が時間を分けて交互に授業を行っていました。授業者が他の学年を見ている時間帯では、授業者がいない学年の一人の生徒が授業を進めていました。この方法は複式学級の1年生のころからほぼ全員が当たり前のように行っているため、6年生ともなると教師と同じような進行と板書を行っていました。また、プログラミング要素を取り入れた授業も複数公開しており、理科ではMESHを使った授業が、算数・総合的学習ではスクラッチを使った授業が行われていました。
午後からはポスターセッションと記念講演が行われました。記念講演では火山活動を研究されている京都大学教授の井口正人氏より「火山活動の理解に基づく地域の発展」というタイトルで、マグマや噴火の仕組みの基本的なことから、過去の桜島の歴史的データから見た大噴火の可能性など、大変興味深いお話しいただきました。