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<開催速報>2018年度 最優秀園実践発表会:富田林市立新堂幼稚園(大阪府)ニュース

テーマ 「科学する心」の育成をめざして~自然と向き合うことで育つ力を考える~」
開催日 2018年7月24日(火)
会場 富田林市立新堂幼稚園
主催 富田林市立新堂幼稚園・公益財団法人 ソニー教育財団
講演 北野幸子氏/神戸大学大学院准教授
草花の色水遊びを楽しむ4歳児
泥団子スライダーを工夫する5歳児
グループ協議後の内容発表
研究経過の掲示物を見学する参加者
シンポジウム
記念講演 北野幸子氏

7月24日(火)に、2017年度「ソニー幼児教育支援プログラム」の「最優秀園」である富田林市立新堂幼稚園(大阪府)において、「最優秀園実践発表会」を開催しました。富田林市内を中心に、大阪府、遠くは沖縄県や東京都などの中学校・小学校・幼稚園・保育園・認定こども園の教育・保育関係者総勢約230名の参加がありました。特に、富田林市内の小中学校の先生方は、70名を超えており、これほど多くの学校関係者の参加は、プログラム始まって以来初のことです。

公開保育では、豊かな自然環境に加え、子どもの視点に立って創意工夫された環境の中、子どもたちは、暑さに負けず、自分の好きな遊びを楽しんでいました。4歳児は主に、身近な生き物との関わりや、草花を使っての色水遊びを楽しんでいました。色水遊びでは、自分なりのやり方で、氷水も使って、考えたり試したりなど夢中になって遊んでいました。5歳児は、主に、継続して取り組んでいる泥団子作りや泥団子スライダーを楽しんでいました。自分たちで樋をつなげ、高さや段差を調節し、泥団子をゴールまで転がすなど、友達と試したり工夫したりしていました。保育公開を終えてのグループ協議では、「科学する心の芽生え」を視点に、保育の具体的な場面を通して、活発な意見交換と情報共有が行われました。

場所を富田林市内のすばるホールに移して行われた全体会の開会に当たり、ソニー教育財団会長 盛田昌夫による挨拶がありました。主題に迫る保育と幼小中の類まれなる深い連携について、新堂幼稚園の最優秀園として評価された点を述べました。次に、「科学する心の育成をめざして」をテーマに、最優秀園として評価された実践、「命をどう感じていくのか」を中心に、研究発表がありました。また、富田林市立教育委員会教育総務部の山口氏をコーディネーターに、元第一中学校高垣教諭、新堂小学校吉田教諭、新堂幼稚園井上教諭を登壇者として、「学びのつながりを考える」をテーマにシンポジウムが行われました。園での感動体験、夢中になった体験の中にある子どもたちの学びが、学校へとつながった具体事例に加え、積み重ねてきた連携の成果と今後の課題について、フロアの意見も取り入れながら進められました。

最後に、神戸大学大学院准教授の北野幸子氏による、「しっかりと遊び込むことで育つ力~小学校以降の学びや生活にどう生かしていくのか~」を演題に記念講演がありました。初めに、当園のように、「遊び込むことが大事にされる保育は、子どもたちの探究心や思考力など、多くの力が育つ」ことを本日の保育の画像を通して具体的に解説されました。また、教育要領・保育指針・学校指導要領の改訂に加えて、世界の教育や保育の動向にも触れられ、「これからの時代は、自分の好きなことや得意分野を自覚し伸ばし、自己実現をしていく子どもたちを育てていくことが大切である」と述べられました。そして、改訂で示された、「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」を踏まえて学校教育をすることと共に、園は、子どもたちがどのような経験をしてどう学び、どう育ったかをしっかり学校に伝えることが、責務であることを強調されました。さらに、「この地区の様に、地域で共に子どもを育てていくこと」「早く多く(知識を)という観点を変える必要性」「子どもの学びの軌跡を園、学校で共有し、その連続性を活かす」「子どもの主体性を尊重し環境を通した保育を遵守して欲しい」「非認知的能力を育むことで、認知的能力が結果的に育っている検証研究も進んでいる」など、これからの教育に大切な内容を力説されました。

本発表会は、会場設営から片付けに至るまで、発表会全体を通して富田林市の保育関係者・小学校・中学校の先生方や生徒の皆様による大きな支援をいただきました。参加者からは、「交流活動としてのイベントだけではなく日常的に連携が行われていることが素晴らしい」「積み重ねてきた連携が、学びのつながりの立証にまで至っていることに感動しました」などの声が寄せられました。

2018/07/31