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<開催速報>2017年度 優秀園実践提案研究会:よいこのもりこども園(宮崎県)ニュース

テーマ 食を通して「科学する心」を育てる
開催日 2017年7月1日(土)
会場 宮崎公立大学・交流センター
主催 社会福祉法人 顕真会 よいこのもり幼保連携型認定こども園・よいこのもり第2幼保連携型認定こども園
共催 公益財団法人 ソニー教育財団
講演 藤沢良知氏/実践女子大学名誉 教授

7月1日(土)に、2016年度「ソニー幼児教育支援プログラム」の「優秀園」である社会福祉法人顕真会 よいこのもり幼保連携型認定こども園・よいこのもり第2幼保連携型認定こども園の主催による、「優秀園実践提案研究会」を行いました。宮崎市内保育関係者はもとより、北海道、京都府、沖縄県など県外からも参加され、地域協力者、保護者を含めて約130人の参加がありました。

小笠原文孝氏
実践発表
野崎秀正氏
藤澤良知氏
石井薫氏

初めに、社会福祉法人顕真会 理事長 小笠原文孝氏は挨拶の中で、開園以来20年近く子どもの体験活動を通して「科学する心」を育む教育、保育を継続しており「自主・自発」を教育、保育の基盤にしていることを強調され、特にこだわりをもって取り組んでいる食育を通じて「食べる」から「科学する心」を育む実践を紹介しました。

次に、「食べるの大好き~おいしい たのしい うれしい~」を主題に実践発表がありました。3歳児の「ピーマンだいすき!」の事例では、苗植えから収穫まで、子どもたちがよく観たり触ったり、匂いを嗅いだりなどと、繰り返し興味をもって関わる姿が紹介されました。4歳児の「今日のごはんは、なあに?」の事例では、絵本や食材カードや献立表などの環境の工夫により、子どもたちは、食事がさらに楽しくなり、家庭にも「味わう」大切さが伝わりました。保育者が子どもたちの味覚の発達を捉えた姿も発表されました。5歳児「どうやって作るの?味噌汁」の実践では、目に見えない「だし」に疑問をもった子どもたちが、調理の先生や保育教諭と共に「だし」への興味を深めていきました。そして、鰹節を削ったり昆布といりこで「だし」を作ったりし、味噌汁を作る経験に発展しました。また、家庭とこの経験を共有し「親子で作ろう、味噌汁!」に広がり「食べることを親子で楽しむ」経験にもなりました。さらに、しいたけの「だしのうまみ」にも気付き、五感を刺激し感性が育っていることを実感したと報告しました。子どもの自由な発想や食べることは、人間が生きる上での根源的な活動であり、そこでの学びや育ちを大切に、その姿を家庭と共有していく事例を提案しました。

協議会は、宮崎公立大学 人文学部准教授 野崎秀正氏が進行しました。野崎氏は食育を通して「科学する心」を育む保育実践を支え、本園と連携されています。協議会は5~6人で行われ、活発な意見交換や各園の情報交換、発表への質問もありました。参加者からは、「3歳未満児の保育の様子や科学する心の育みの様子を知りたい」「明日からの保育ですぐに生かしたい」などの声が寄せられました。

最後に「食を通じて科学する心をいかに伸ばすか」を演題に、実践女子大学名誉教授 藤澤良知氏の講演がありました。実践提案を踏まえ、「食べるの大好き・科学する心を育てる視点からのアプローチ」「野菜の苗植えから、収穫、食べる意欲につながる活動」「目に見えないだしの存在から、味覚に対する科学的な取り組みへと展開した保育実践への評価」「遊びを通して生活力をつけていく、保育の素晴らしさ」「食を通して家庭と協働し豊かな心を育む」などの重要性について、映像と資料を使い、深いご造詣をもって講演されました。

閉会式では、園長 石井薫氏より、「食べることを通して食材や目に見えない『だし』や『うまみ』を探究していく子どもたちの姿」、「子どもの興味や探求に合わせ、食を通して科学する心の芽が生まれる保育を職員と共に取り組んできた」お話がありました。きっかけは子どもの疑問などから始まっており、保育を保護者と共有する工夫など、科学する心を育てる保育で重要な学びを得たとお礼を述べられました。

2017/07/06