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<開催速報>2017年度 優秀園実践提案研究会:あおい第一幼稚園・鳩の森保育園(東京都)ニュース

テーマ 生き物に関わる子どもたちに育つ「科学する心」と保育
開催日 2017年5月29日(月)
会場 学校法人あおい学園あおい第一幼稚園
主催 学校法人あおい学園あおい第一幼稚園・社会福祉法人代々木鳩の会 鳩の森保育園
共催 公益財団法人 ソニー教育財団
講演 大豆生田啓友氏/玉川大学教育学部 教授


鈴木馨氏
大豆生田啓友氏

5月29日(月)、2016年度ソニー幼児教育支援プログラム優秀園であるあおい第一幼稚園において、学校法人あおい学園 あおい第一幼稚園と社会福祉法人 代々木鳩の会 鳩の森保育園の主催による「優秀園実践提案研究会」を開催し、保育関係者約80人の参加がありました。東京都のみならず千葉県・埼玉県・茨城県・新潟県・山梨県など、都外からの参加も多くありました。

初めに、2園の実践発表がありました。鳩の森保育園は、高層ビルに囲まれた都心の園でありながら、地域の公園など自然に触れる機会を多く作り、「日常を大切にする」をモットーに、子どもたちに豊かな体験ができるような工夫をしました。一人の子どものクモに抱いた疑問が他の子どもたちに広がり共有しながら、劇的な表現活動や製作など質の違う体験へと広がった実践を発表しました。あおい第一幼稚園は、ウサギの飼育を通して、子どもたちが、ウサギへの興味や愛着を深め、次第にウサギの立場に立って考えるように成長する姿。そこには、家庭や地域の専門家(東京農工大学准教授/鈴木馨氏)との連携が、子どもたちの「科学する心」の育ちを支えていることを発表しました。

2つの実践を踏まえ、「科学する心について」「生き物や自然に関わることで、子どもに育つもの」の2つの視点について、グループ協議を行いました。自然や生き物に関わる子どもたちが心動かされる姿、育ちの姿について語り合うことで、参加者の皆さんに、思わず笑顔が溢れる情報交換と共有になりました。

最後に、「科学する心を育てる保育」を演題に、玉川大学教授の大豆生田啓友氏の講演がありました。まず、2つの園の実践のよさを具体的にお話いただきました。2つの実践とも命に関わる実践であることから、「いのちを考える」について、小西貴士氏(森の案内人、写真家)の実践を例に、「命と出合い、生き物、植物への見方が変わると世界が変わる、愛おしさが生まれ、より対象を知りたくなる」つまり「『科学する心』と愛情は分けられるものではない」「子どもの身になって考えると、その子は、さらに自分の世界を広げようとする」ことを話されました。また、「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」改訂・改定についても触れられ、これからの保育は、「ケアリングとしての教育」を考えていかなければいけないことを強調されました。
さらに、子どもたちが自然に関わる姿や物の仕組みを探究していく姿、子どもの興味や探求に合わせて保育に絵本を取り入れた事例など、「科学する心の芽が生まれる保育」の多くの生き生きとした実践を画像と共にお話しいただきました。どの実践も、「はじめは一人の子どもの小さなつぶやきや疑問などから始まっており、日常に、『科学する心』の芽はたくさんある」「子どもの面白がっている世界に応じて、必要な環境が考えられている園には、問いや探究が生まれる」「子どもの心が動いたこと、学びの履歴の可視化をする工夫」「子どもたちに湧き上がる友達同士の共有の場の必要性」「保育を保護者に発信する工夫」など、「科学する心を育てる保育」で、重要なことについて述べられました。

参加者からは、「科学する心の保育は、保育者自身も面白い!」「明日からの保育ですぐに生かしたい」などの声が多く寄せられました。

2017/06/01