ニュース

<開催速報>2016年度 優秀園実践提案研究会:富田林市立錦郡幼稚園(大阪府)ニュース

テーマ 遊びを学びにつなぐ「科学する心」~考えることは優しさを育むこと~
開催日 2016年8月30日(火)
主催・会場 富田林市立錦郡幼稚園
共催 公益財団法人 ソニー教育財団・大阪大谷大学(幼児教育実践研究センター)
講演 大豆生田啓友氏/玉川大学大学院教育学研究科 教授




8月30日(火)、2015年度ソニー幼児教育支援プログラム優秀園である富田林市立錦郡幼稚園において、「優秀園実践提案研究会」を開催しました。大阪府内外の保育関係者や養成校の先生や学生など、合わせて約125名の参加がありました。 

子どもたちは登園すると、ビオトープ化された自然豊かな園庭で、虫やカエル探しをしたり、摘んだ花で色水を作ったり、夏に咲いたフウセンカズラやアサガオなどの種を収穫したりしながら、友達に自分の感じたことを伝える姿が多く見られました。室内には、子どもたち一人一人が発見したことや気付いたことが、カードや写真を使って掲示されていました。それらを、友達や保育者、保護者とも共有できるような工夫が図られていました。

4歳児は、保育室や廊下でタイヤが回転する車を作って坂道を走らせる遊びをしていました。「もっと遠くに走らせたい」「(作った)人を乗せて走らせると面白い」など、一人一人が自分の思いを実現しようと試したり、興味をもったことを繰り返したりして遊びを楽しんでいました。5歳児は、チップスの筒状の容器、牛乳パックや風船を使って、空気砲を作っていました。自分で考えたことを工夫して作ったり、友達の考えを取り入れたりしながら、試行錯誤して遊びを進めていました。また、最後にクラスのみんなで、今日の遊びの中での友達の発見や気付きを共有し、今後の取り組みへの期待を膨らませていました。

全体会では、初めに本園からの実践発表がありました。今まで積み重ねてきた取り組みから明らかになったことを「学びにつながる遊びの6つのサイクル」「遊びを学びにつなぐ『科学する心』の6つのサイクル」などの図表で分かりやすく示しました。そして、事例を通して、「遊びから学びを捉え、さらに子どもたちの考えの深まりから優しさを育むことに繋げていく保育」について発表しました。

グループ協議では、本園の保育の動画(5歳児)を見た後、参加者みんなが、当園が準備した記録カードに、子どもの姿や読み取ったことを記入しました。この具体的な場面を通して、「遊びを学びにつなげる保育者の役割について」を中心に語り合い、互いの意見を共有しました。

最後に玉川大学大学院教授の大豆生田啓友氏による記念講演がありました。初めに、「子どもの気付き、発見をつなげていくことで生まれる科学的な好奇心」「子どもたちにモノや自然との豊かな対話が生まれていくような環境」「保育の「可視化」が子ども自身の自覚化や他者との共有、保護者との連携を生み、次の関心や探求に結び付く」など、錦郡幼稚園の保育の面白さやよさをお話いただきました。さらに、「子ども主体の教育・保育の質(遊びを学びとして捉えること)」「一人一人の子どもの世界を見て手厚く大人が関わっている(ケア)、環境を作っている園には豊かな学びが起こる」「保護者とのパートナーシップと支援、地域との協働」「学びの基盤には自尊心や自己肯定感がある」「知的な探究と心の育ち、知的な探究と人との関わりは切り離せない」など、新制度時代の幼児教育・保育で重要なことについて、具体的な保育の場面画像をふんだんに取り入れてお話されました。

2016/09/06