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<開催速報>2015年度 子ども科学教育研究全国大会:河内小学校ニュース

テーマ 主体的に追究し 友と学び合い 意欲的に活動する子どもの育成
開催日 2015年10月2日(金)
会場 広島県東広島市立河内小学校(2014年度ソニー子ども科学教育プログラム最優秀校)
主催 広島県東広島市立河内小学校
ソニー科学教育研究会(SSTA)
公益財団法人 ソニー教育財団
講演 角屋重樹氏/日本体育大学児童スポーツ教育学部教授 広島大学名誉教授 国立教育政策研究所名誉所長
「これからの理科教育で育てるもの」

秋晴れの中、自然環境に恵まれた河内小学校において全国各地から教員・教育関係者、学生、地域やPTAの方々などを含め約400名にご参加いただき、2015年度 子ども科学教育研究全国大会を開催しました。開会行事では、東広島市市長の藏田義雄氏が来賓のご挨拶をされ、最優秀校受賞のお祝いと、人としての成長をささえている「童謡一人歌い」や地域の方と連携した活動といった河内小の特徴や教育に関する思いが述べられました。

その後の研究発表では、「主体的に追究し友と学び合い意欲的に活動する子どもの育成」を主題に、「心揺さぶる事象との出会い」「自分なりに工夫した表現」「関係を見出し学び合う」という3つの視点それぞれをつなぐ生活科・理科の授業展開について説明が有り、多くの参加者が熱心に聞き入り、メモや写真を撮っている姿が見られました。

公開授業は、全校生徒51名、各学年一クラスということも有り、各学年で生活科・理科の授業が行われました。
第1学年「こうちのあきいっぱい」の授業では、校庭に出て草花や虫を採取した後、夏とのちがいや観察結果について記録し発表する元気いっぱいのこどもたちの姿が見られました。第2学年「作ってあそぼうつなげてあそぼう」では、ジャンプして音がなる「こうちのスイッチ」を作ろうということで、3グループに分かれ、これまでの授業で作成したおもちゃを利用してコースを作り実験をし、うまくいったことやいかなかったことについて活発に発表する姿がみられました。第3学年「明かりをつけよう」では、4年生から3年生に事象を提示するという複式学級を再現する授業も見られました。どの学年も90分間という長い授業時間にも関わらず、集中して取組む子どもの姿に多くの方が感心されていました。

アトラクションでは、河内小の子ともたちが、人前でも物おじせず堂々と自己表現できる力を育てるために8年前から取り組んでいるという「童謡一人歌い」と和文化教育の一環として取り組んでいる「河内子ども神楽」を披露し、子どもたちの生き生きとした姿を見ることができました。

午後は、子ども科学教育プログラムで上位入選した学校の先生によるポスターセッションが行われ、どのブースにも多くの人が集まり、工夫された教材や実践内容について、活発な意見交換がされていました。

その後、東広島市教育委員会指導課の河野和也指導主事をコーディネーターに河内小の先生方との実践発表が行われ、理科、複式学級理科、生活科、地域との連携という4テーマで、各学年の授業や地域と連携した「水辺教室」や「竹炭学習」を例に、河内小の理科教育のこれまでの取組みが分かり易く紹介されました。

記念講演には、日本体育大学教授の角屋重樹氏が登壇され、「理科で育てるもの」というテーマでお話いただきました。
まず、河内小の取組みは、①理科の研究は音楽の研究(和)から始まる。②SSTAの先生が結集し、役割分担(グループ化)されているという点で、教育の流れを変えたエポックである旨の説明がされました。次に本題の「理科で育てるもの」として5つのテーマ(海外における教育課程、21世紀型能力、クリティカルシンキング、理科で育てる人間性、アクティブ・ラーニング)について説明が有り、特にクリティカルシンキングの重要性とアクティブ・ラーニングでの問題解決のあり方(5つの場面での教師の工夫)について強調されていました。

閉会行事では、筑波大学大学院教授の大高泉氏が登壇され、子どもたちが臆せず積極的に自分の意見を発表し、先生方も子どもの予想・仮説を大切にしている点、整理されたノートで記述力を高めている点、先生方が自作した教材や校内の展示等、最優秀校にふさわしいという講評を述べられました。

参加した他校の先生からは「一人一人が自信をもって発表する姿を直接見ることができ、素晴らしい姿に感心した。」「提案の核である事象提示の工夫に加え、子どもが主体的に動けるように指導過程をつくりあげてきたことが、よく分った。」「経験したことを支部に還元できるようにしていきたい。」という声が聞かれました。

2015/10/09