新しい命の誕生に感動する
岡崎市細川保育園(愛知県岡崎市)

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観察記録 保育者の気付き
<5月中旬>
  • A児が、家の庭で見つけたカタツムリをもってくる。
  • その大きな数匹のカタツムリを飼育ケースに入れ、よく見える机に置く。「大きい」と言ってみたり、「ヌルヌルする」「冷たい」と触りながら言ったりする。
感触を楽しんでいる。
  • 「カタツムリの本(図鑑)」の中の、カタツムリが並べた鉛筆を這ったり紐を渡たったりしている写真に興味をもち、試す。
  • 興味をもっている姿があり、保育者と一緒に砂を集めたり小枝を探したりして、カタツムリの飼育箱に入れる。
<6月上旬>
  • カタツムリが土に頭を突っ込んでいるのを見つける。子どもたちは、カタツムリが何をしているのかわからない様子で見ている。
本(図鑑)で観たことが刺激となって、「やってみたい」という気持ちが「試す」という行動へとつながっている。
  • 翌日、A児が土の中の白い小さな卵を発見する。A児が「わぁ、卵がいっぱいある!」と言うのを聞いてみんなが集まり、「100個ぐらいあるのかな」「土の中に生むの?」などと言い、目を丸くして感動する姿が見られる。
前日との変化に気付く。多くの感動が見られる。
100=たくさんという認識をもっている。
  • 図鑑の写真と実物の卵を見比べては、「いつ、赤ちゃんでてくるのかな」「どんな形かな」と大きな期待が伝わる姿が見られる。
  • 保育者も一緒に図鑑や実物を観る。
<7月上旬>
期待をもって観察する姿が観られる。想像したり考えたりしている。
  • カタツムリの赤ちゃんを見つけ「あっ、何これ!」「これって、もしかして赤ちゃんじゃない?」とやりとりする。
細かいところまで観察している。感じたこと観たことをことばによく表している。
  • 保育者の用意した虫眼鏡をのぞき込み、「ちっちゃいね」「かわいい」「うずまきって、赤ちゃんでもあるんだね」「こんな小さくてもちゃんと目を出して動いているんだ」などと言い、どの子も感激している。
誕生したカタツムリに思いを寄せ「知ろう」とする姿がみられる。
  • 赤ちゃんカタツムリの食べ物や水が必要なことを知り、図鑑を広げて真剣に調べる。
よく観て表現を楽しんでいる。

考察(○=科学する心に関するもの ◇=援助に関するもの)

感動する・不思議に思う・喜ぶ・比べる・考える・試すなど、「心や体を動かしている」と思われる。
カタツムリの卵を見たのは、初めてという子がほとんどであった。新しい命の誕生には多くの感動があり、仲間との間には、ことばがよく交わされていた。
よく見える位置に置いたり、本(図鑑)や虫眼鏡を提供したりすることで、カタツムリへの興味・関心が増し、かかわりの気持ちが高まっていっている。
保育者が「よく観ること」「知る喜び」を味わってほしいという願いをもち、環境を設定したり、仲間になって共に関心を示したりしたことで、子どもたちからの動きやことばを引き出すことに結びついている。

● み ど こ ろ ●注目して頂きたい点や事例の特徴を財団がまとめました。
 この事例は、どの園にも見られるような場面です。こうした日常の何気ないやりとりも逃さない保育者の感性や、保育者の願いをもった環境やかかわりによって、子どもたちの体験していることや心の動きを捉えることができ、子どもたちは親しみをもって関心を寄せています。このようなかかわりの中だからこそ、子どもたちは小さなカタツムリの誕生に感動して「命」を感じ、小さくても同じように命があることへ心を寄せ、興味を深める体験にも結びついています。
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