皆様から寄せられた応募論文の中から選び出した様々な事例、印象に残った子どもたちの一言などのご紹介を中心に、毎月第1・第3月曜日に更新いたします。
応募いただいた論文の中の事例をご紹介いたします。
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今年2008年は国際自然保護連合(IUCN)世界動物園水族館協会(WAZA)が提唱する「国際カエル年」です。そのことに関連しているのか、2007年度にご応募いただいた論文では、カエルに関する実践を多くの園が紹介されていました。実践事例集Vol.5にも前回のウェブマガジンにも、カエルの実践をご紹介しています。子どもたちはカエルに出会ったら、どうするでしょうか?今回は、カエルに偶然出会った5歳児、4歳児の事例をご紹介いたします。
応募いただいた論文の中から子どもたちの素敵な一言をご紹介いたします。

品川区立南大井保育園 散歩の途中で、地域の方にオタマジャクシをいただき、園に持ち帰った4歳児。
「かわいいねー」「オタマジャクシって、カエルになるんだよ」「知ってる、知ってる」と話し合いが始まりました。「ケロケロって鳴く?」という子には「オタマジャクシがカエルになったら鳴くんだよね」、 「どんな風にカエルになるんだろう?」という子には「体が変わったり、顔も棲む所も食べ物もみんな変わっていくんだよ」と、保育者が答えていました。すると、「育てたい」「だって、どういう風にカエルになるか見たいもん!」と飼うことを考え始めた子どもたち。
「カエルになるまでってことは、エサをあげたり水を換えたりとか、お世話するんだよ」と保育者が言うと、更に相談になりました。「ちゃんとやる」「水槽に何匹ずつ飼う?」「5匹」「少ないよー、10匹」「10匹は多すぎだよ」…
「じゃ、8匹は!」
グループで8匹ずつ飼うことになりました。


「オタマジャクシのご飯って何かな?」図鑑を見ながら…「野菜でもいいって!それなら家にあるよ」「あっ、魚も描いてある…魚も食べる?」「じゃ、調理さんにあるんじゃない?」「かつおぶし…だって。これ、家にある。お豆腐にかける」
4歳児なりに、知っている食べ物のことや食べ物の在りかをイメージできることが伝わってきます。
品川区立南大井保育園
4歳児 (東京都)
現場の先生方からお寄せ頂いたエピソードを2つご紹介します。
幼稚園で小動物の飼育観察が盛んになり始める5月、オタマジャクシがどんどんカエルになります。本園は稲田に隣接しているため、園庭にはたくさんの小さなカエルが入ってきて、園児は容易に捕まえて部屋で飼うことができます。カエルにとって自活するための大切な時期に子どもたちに捕らえられるのは致命的です。5歳児ともなると、ビニール袋で器用に蠅を捕らえてカエルの餌にしています。
カエルは幼稚園では最も身近な小動物であり、成長と死や外敵の存在を実感できるため、カエルをテーマにした身体表現は子どもたちが喜んで活動する定番であり、大切なものです。
「生き物」の環境を知ることとキャッチアンドリリースは、幼稚園児に素直に受け入れられる大切な教育です。


2月中旬、同じ敷地の小学校の先生から「夜になるとたくさんのカエルが産卵にひょうたん池に来ていますよ」という連絡をいただき、保育者みんなで喜んで見に行きました。すると、目の前にたくさんのカエルが現れ、感動的な「産卵シーン!」。それを見て思わず「池を目指してこんなにたくさんのカエルが校庭を横断するの!?」「オスが鳴いてメスを奪うの?すごいカエル合戦!」「子どもたちにも見せたい!」と声が出ていました。早速、翌日子どもたちと感動体験を共有しました。その後行った遠足では小川の橋の上からカエルの卵を見つけ、春休みにも卵からオタマジャクシにかえるところを見に来る子どもの姿がありました。
進級した4月には池にいるたくさんのオタマジャクシを見つけました。
「あのときの卵?」(あれ?)「あの卵が…」「オタマジャクシだよ」(なに?)「赤ちゃんになったの?」「何の赤ちゃん?」「どうなるの?」(ふしぎ!)という子どもたちの言葉・表情・心の動きから、「科学する心を育てる」手がかりが見えてきました。「あれ?」「なに?」「ふしぎ!」をキーワードにして、子どもたちと生き物との感動体験やかかわりを大切にしながら、保育を展開しました。
その取り組みや成果を発表する「実践発表会」を6月12日(木)に実施いたします。
(http://www.sony-ef.or.jp/preschool/jissen/)
<論文の全文をご覧いただけます(http://www.sony-ef.or.jp/preschool/thesis/2007/)>
"見えた!?科学する心"は、次回は5月19日(月)に更新です。
テーマは【気付く(虫)】〜あれ?〜です。