見えた!?科学する心

皆様から寄せられた応募論文の中から選び出した様々な事例、印象に残った子どもたちの一言などのご紹介を中心に、毎月第1・第3月曜日に更新いたします。

Vol.61
テーマ

思いやる

ここから見える 応募いただいた論文の中の事例をご紹介いたします。
写真をクリックすると、詳細が表示されます。
炭ってすごいよ! ミミズの飼育と野菜栽培
会津若葉幼稚園(福島県)
会津若葉幼稚園(福島県)
炭作りを楽しみ、炭の素晴らしい力を、5歳児が
4歳児に伝えます。その4歳児が5歳児になってさらに…。
伝わるのは情報だけではありません。
沢地幼稚園(静岡県)
沢地幼稚園(静岡県)
不思議なミミズ「カルロ」。園庭のミミズと同じ?
何を食べるの?どんな食べ物が好きなの?
ミミズへの思いは…。

感謝する心、思いやりの心

 運動会などの園全体の行事などを通して、5歳児は「役に立つ」という価値観、有能感を感じたり、自分のしたことに喜びや充実感を味わったりする経験をします。3、4歳児は5歳児への憧れの気持ちがふくらみ、みんなのために飼育物の世話をしたり片付けをしたりしてくれる5歳児の姿にも、興味をもつようになります。
 この時期にそれぞれの遊びが充実していることで、「すごいな」「いいな」と互いのよさに気付く場面が生まれます。自分たちで生活を進めたり遊びを追求したりすることで、「○○はすごい」「こんなこともできるんだ」「こんなにいいことがあった」など、かかわる人やもの、自然の素晴らしさを感じ、感謝する心・思いやりの心も培われることが期待できます。

実践事例集は http://www.sony-ef.or.jp/preschool/practice/ へ
ことばのたね 応募いただいた論文の中から子どもたちの素敵な一言をご紹介いたします。
なかの保育園(島根県)
なかの保育園(島根県)

 4歳児が蚕とアオムシを飼育しました。中には「ダンゴムシは見たことあるけど、これは初めてみる」と蚕を見て驚いていた子どももいましたが、どちらも「幼虫」ということが分かって、飼育が始まりました。友達と見たり世話をしたりしている時のやりとりから、餌や食べ方、成長の様子の違いを感じ、いろいろな発見を楽しんでいることが伝わります。むしゃむしゃ音を出して桑を食べる蚕と、音もなくみかんの葉を食べるアオムシは、食べ物だけでなく世話の仕方も違うことが自然に分かり、自分たちでできるようになります。
 ある日「先生、アオムシがとんがり帽子になってる!」とA児が、発見の驚きが伝わる声で言いました。友達B児が「本当だ。これサナギだよ」と言うと、A児は「蚕はまだサナギになっていないのに、アオムシはもうサナギになったね!」と言いました。B児は「このサナギ、糸でくっついてるよ。蚕と同じ糸だ!!」と自分の気付いたことを言いました。
 こうしたやりとりの言葉から、幼虫が「サナギ」になった驚きや喜びが伝わってきます。4歳児なりに、アオムシと蚕を比べながら、それぞれの成長を楽しみにしていることが分かります。

えぴそーど 現場の先生方からお寄せ頂いたエピソードを3つご紹介します。

大文字山/京都市立開智幼稚園(京都府京都市)

 京都では8月に五山の送り火があり夏が終わります。その中でも、一番始めに火がつき,京都市内が一望できる大文字山に登ります。道は整備されており迷うことはありませんが、幼稚園の子ども達にとってはかなりハードです。しかし、秋の真っ赤な紅葉に見とれながら、そして、友達の励ましに支えられ、全員大の字のところまで行きます。
 登り切った子どもたちは、途中の苦しさを忘れたように景色の良さに感動します。がんばってよかった!!やり遂げた喜びも味わいます。
 お弁当を食べた後は、元気に走り回ります。
 帰りは、坂道のことや、草木のこと、木の根っこのこと、石のことなどいっぱいお話ししながら下ります。

ウサギとかかわる/
常磐会短期大学付属泉丘幼稚園・堺市認証保育所いずみがおか園(大阪府堺市)

 園庭へ出たすぐの所に、ウサギ小屋があり、3月に新しく仲間入りした灰色のミニウサギ(ぴょん)と白黒のウサギ(らび)が1羽ずつ一緒にいます。
 ウサギはいつも子どもの心の寄りどころとなり、和ませてくれます。特に新しく入ったミニウサギは体が小さく仕草もかわいいので小さい子どもにとっても親しみやすい存在です。
 年長組は、毎日当番が交代で野菜を切ったり掃除をしたりするなどの世話をしています。
 保育園の子ども達もお散歩の行き帰りに先生や友だちと一緒にウサギを見ては「いってきまーす!」「バイバイ」と手を振ったり、家から持ってきた野菜をあげたりしています。
 保育園・幼稚園の子ども達は、生活・遊びの場を共有し、互いの存在を目にしながら過ごしています。興味のあるウサギを介して自然にかかわる機会がもてるばかりでなく、異年齢の子ども達の温かなかかわりの場も広がっています。

詳細事例はこちら

4歳のごっこ遊びから/新宿区立花園幼稚園(東京都新宿区)

 興味が同じ友達同士や気の合う友達同士で、ごっこ遊びをする姿が多くなった4歳児。2人から3人、4人と、友達と一緒に遊ぶ中で、協同性が育まれるきっかけとも思える場面があふれています。船ごっこでは、3人の友達で小さな船を作って遊んでいました。仲間に入りたい子どもと、3人だけで遊びたいとこだわる子ども、それをそばで見ていて何とかかかわろうとする子どもなど一人一人が自分の気持ちを精一杯出している姿が見られました。
 友達とのかかわりの中で楽しい経験はもちろん思い通りにならないことに出会って葛藤したり心が揺れたりしていく体験を通して、やがて友達と心を合わせてひとつのことに向かっていけるような育ちをはぐくんでいます。
 その後の病院ごっこや学校ごっこの遊びの場面では、役になりきってのびのびと遊ぶ中に、身近な教材をいろいろなものに見立てたり友達とイメージしたものを創ったりしている中にも、“科学する心の芽ばえ”が見られました。

 こうした保育を重ね、「学びの基礎を培う幼稚園生活の充実を目指して―協同性の育ちを通してー」をテーマに、研究発表会を開催いたします。
   ・日時 : 12月6日(木)12:30〜16:30
   ・お問い合わせ : 新宿区立花園幼稚園 TEL 03-3353-8277

エピソードをご紹介ください
 

貴園のエピソードをお寄せください。「えぴそーど」のコーナーに掲載いたします。

ご連絡はメールフォームまたは電話(03-3442-1005)にて受け付けています。

 
プリントアウト用はこちら プリントアウト用はこちら 〔61KB〕

"見えた!?科学する心"は、次回は11月19日(月)に更新です。テーマは【大切に思う大切にする】〜幼児に育つ環境を思う心〜です。

▲このページのトップへ