見えた!?科学する心

皆様から寄せられた応募論文の中から選び出した様々な事例、印象に残った子どもたちの一言などのご紹介を中心に、毎月第1・第3月曜日に更新いたします。

Vol.60
テーマ

目的に向かって

ここから見える 応募いただいた論文の中の事例をご紹介いたします。
写真をクリックすると、詳細が表示されます。
梅干し作り ずんだ団子を作る
福本保育園(熊本県)
福本保育園(熊本県)
梅の実を見て思わず「梅干」と言ってしまうほど、
「梅干」を知っていても、梅干作りは未知の体験。
園の梅を使って梅干作りに挑戦しました。
若葉台保育園(福島県)
若葉台保育園(福島県)
「枝豆は何粒取れるか」と豆を採って調べて、
豆の薄皮をむいてツルツルの豆に関心をもち、
歌いながらすりつぶし、喜んで「ずんだ団子」を作りました。

つくる喜び、食べる喜び

 今、注目されている「食」。ご応募いただいた論文の事例からも、幼児期の「食育」の大切さが伝わってきます(ウェブマガジンvol.57でも紹介いたしました)。自分たちの自由な発想で展開する遊びのようにはできませんが、「食べる」という目的をもつことで、期待感をもって丁寧に作業をする姿が引き出されます。「きれいにする」「清潔にする」「形を変える」「混ぜる」「火を通す」など、調理の過程には「科学する心」が揺さぶられる場面がたくさんあります。「味や香りが変わる」「味や香り、食感を楽しめる」「出来ることをやり遂げる」という、食ならではの感動体験を味わうことができます。そして、「おいしかった」「元気になったみたい」という思いをみんなで共有することにも、園で取り組む大きな意味があります。

実践事例集は http://www.sony-ef.or.jp/preschool/practice/ へ
 9月よりホームページの「事例・教材」コーナーに、新たに「食育」の項目を設けました。様々な実践をご紹介していますので、是非ご覧ください。食に関してみなさんの園でも取り組んでいるのではないでしょうか。実践をご紹介ください。(TEL 03−3442−1005 ・ FAX 03−3442−1035)
ことばのたね 応募いただいた論文の中から子どもたちの素敵な一言をご紹介いたします。
品川区立中延保育園(東京都)
品川区立中延保育園(東京都)

 園で育てているハーブを使って、グループ毎に「石鹸作り」をすることになり、「ね〜何のハーブ取りに行く?」「ペパーミントは?」「でも…石鹸にするのよ?」「レモンバームがいいよ」「みんなもいい?」などと、話し合い一つに決めました。
 いよいよ収穫。「どのへん切るの?」「小さい葉っぱの方がいい匂いしたよ」「それは?ほら!小さい葉っぱがいっぱいついてる」「Sちゃん良い匂いだね!」「本当だ!よかったね!」「これのさ〜石鹸だったらいい匂いの石鹸できるね」などとやりとりをしながらお互いに葉っぱの香りを確認し合い、ハーブを採る時も協力して、収穫しています。「石鹸を作るために収穫する」という目的がはっきりしているので、「葉っぱのどの部分がいい匂いがするのか」というやりとりをして、友達と確認し合って大切にハーブを収穫しています。野菜の収穫など食べ頃の実を選ぶ時とは違う考えや様々な感覚・感性を使いながら、「科学する心」を発揮して展開している姿です。
 石鹸の素(グレイソープ)に、収穫したハーブで作った浸剤と蜂蜜を入れて混ぜ、石鹸を作りました。力が要るので協力して作りました。
 ハーブティー、ハーブクッキーも楽しみました。

えぴそーど 現場の先生方からお寄せ頂いたエピソードを2つご紹介します。

お米/名古屋市立島田第一保育園(愛知県名古屋市)から

名古屋市立島田第一保育園(愛知県名古屋市)
名古屋市立島田第一保育園(愛知県名古屋市)

 発泡スチロールの箱を利用して、米作りをしました。行事の時など移動できるように数十個の「移動式田んぼ」です。当初は稲の生長同様に、田んぼで飼ったメダカの様子も楽しみました。8月にはいろいろ教えてくれるおじさんが「そろそろ水を抜いて稲をいじめたらんと、しっかりした米がつかん」と話して、田んぼの水を抜きました。すると、生長した稲に白い花が咲きました。次第に稲穂が垂れ下がり、10月下旬に収穫しました。
 収穫した稲を1週間干し、いよいよ脱穀!!稲穂を摘み、すり鉢とソフトボールで脱穀をしました。
 そして、「おにぎり祭り」では、脱穀した玄米を精米機にかけて真っ白な白米にしました。お釜にといだお米を入れ“くど”にかけて炊き上げました。
 炊き上がるまで、自転車で登場した紙芝居屋さんの昔話や、人形劇の「おむすびころりん」を楽しみました。
炊き上がったお米は、一粒一粒箸でつまみ、みんなきれいに食べました。

来年は、とっておこうね!/百石幼稚園(青森県上北郡)から

百石幼稚園(青森県上北郡) 私たちの園は自然がいっぱいで、3歳児から5歳児が一緒に生活や遊びを楽しんでいます。花びらをつぶして色を出す色水遊びをしていても、「どこからどんな花をとってきたのか」「どうするときれいな色になるのか」など、異年齢の子どもたちが自然に情報交換をし、遊んでいます。
 体験することを大切にしている当園では、食べ物を栽培する体験を行うため、園から子どもが歩いて5分ほどの所に大きな畑があります。この夏も、栽培したジャガイモを収穫する日がきました。夏休み明けに、3歳児から5歳児みんなで行うので、例年は草刈りをするなど子どもたちがジャガイモを掘りやすいようにするのですが、今年はそれをせずに畑に行きました。
 子どもたちはいつもと違う畑の様子を見て、「どうしてこんなに草が生えているの?」と口々に不思議そうに言いました。すると、祖父母と同居していて草取りの経験のある子どもが「草取りしないからだよ!」と言いました。そこで今年のジャガイモ堀りは、子どもたちみんなで草取りをするところから始まりました。

百石幼稚園(青森県上北郡)百石幼稚園(青森県上北郡)

 一緒に草取りをしている4歳児が「来年は覚えておこう」「早く、草取りをしておこう」と言っていました。まだ8月のこの時期に「次は自分たちがするんだ!」という思いをもっていることがわかります。
 そして、このジャガイモ栽培も収穫も、広い畑も、「大切なこと」「大切なもの」ということを、幼児なりに実感していることも、伝わってくる姿でした。

エピソードをご紹介ください
 

貴園のエピソードをお寄せください。「えぴそーど」のコーナーに掲載いたします。

ご連絡はメールフォームまたは電話(03-3442-1005)にて受け付けています。

 
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"見えた!?科学する心"は、次回は11月5日(月)に更新です。テーマは【思いやる】〜感謝する心、思いやりの心〜です。

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