見えた!?科学する心

皆様から寄せられた応募論文の中から選び出した様々な事例、印象に残った子どもたちの一言などのご紹介を中心に、毎月第1・第3月曜日に更新いたします。

Vol.58
テーマ

環境の工夫

ここから見える 応募いただいた論文の中の事例をご紹介いたします。
写真をクリックすると、詳細が表示されます。
トンボ 作りたい! 気付きや驚きを広げる
高田幼稚園(岡山県)
高田幼稚園(岡山県)
♪トンボのめがねは水色〜♪あっ、先生の作ったトンボが
枝の先に止まった…製作が始まった事例です
下川崎幼稚園(福島県)
下川崎幼稚園(福島県)
飼育物をどこに置くか?どのように飼育するのか?
と考え、飼育環境の工夫を図った事例です

心をゆさぶる環境の工夫

 秋を感じる自然物が園に集まると、「どのように設定しようか?」「子どもたちが使いやすいようにするにはどうしたらいいか?」と考え、工夫して設定されます。「園内のどこがいいか?」「保育室のどこがいいか?」「入れ物や表示は?」など検討することで、毎年くる「秋」ですが、その環境は毎年違ってきます。それを取り入れる子どもたちの遊びも、毎年違います。保育者の意図や願い、子どもの実態の掴み方によって、環境の工夫は違いますが、事例を参考にして工夫の視点やポイントをおさえ、環境の見直しや明日の環境づくりに生かしてみてください。

実践事例集は http://www.sony-ef.or.jp/preschool/practice/ へ
出雲市立乙立幼稚園で、実践提案研究会が行われます(9月28日開催)
論文募集は、9月18日締め切りです(12月発表予定)
ことばのたね 応募いただいた論文の中から子どもたちの素敵な一言をご紹介いたします。

 寒い時期には毎日、そして夏は巨大蚊取り線香として子どもたちとたき火をします。週1回の料理もたき火で作るので、子どもたちにとってたき火は本当に身近なものです。そのため、子どもたちは火の起こし方、火が小さくなった時に大きくするやり方を見よう見まねで学んでいきます。子どもたちは一番最初の火を「火の赤ちゃん」と呼んでいて、「まず、火の赤ちゃんにミルクをあげないとね」と保育者が声をかけ、枯れ葉や一番細い小枝を入れます。小さい枝に火がつくと子どもたちの方から「次は離乳食だよね」と言い、少し太い枝も入れます。枝を突っ込みすぎて火が消えてしまうなど、うまくいかないという経験も何度もしているので、火が小さくなったら、団扇であおいだり、ふーふーと直接吹いたり火吹き竹を吹いたりします。5歳児になるとあおぎ方も上手になり、下の方からうまくあおいでいくようになります。
 雨あがりで山火事の心配がない時、保育者はそのときの状況に応じて新聞紙を使います。新聞紙は一瞬火は大きくなり、燃えかすがひらひらと空中に舞います。
 子どもたちはこの燃えかすをみて「こーもりだ!」といって喜ぶのです。この「こうもり」を見たいために、子どもたちはどんどん新聞紙をくべてしまうことがあります。火を擬人化して表したり、燃えかすの特徴から「こうもり」と名づけたりする子どもらしい表現が、共通の言葉=「自分たちの文化」になっています。

えぴそーど 現場の先生方からお寄せ頂いたエピソードを3つご紹介します。

水時計・砂時計 作り/なかの保育園(島根県出雲市)から


 A児が科学館で作った水時計を持ってきたことをきっかけに、「私も作ってみたい」とペットボトルに水を入れ2本の口を合わせてビニールテープを巻き、作り始めました。ペットボトルの口と口を合わせるだけでは、あまりに勢いよく水が流れ落ちすぎるので、次第にどうすると少しずつ落ちるだろうと考えるようになりました。「キャップに穴を開けたら、少しずつ出るんじゃないかな?」といいやってみると、全然水は出てきません。「もう少し穴を大きくして」と言うので、キャップの穴を大きくしてみますが、やはり水は出てきませんでした。
 繰り返しているうちに、ビニールテープでふたをして穴を開けると水が流れ落ちることを発見し、穴の大きさによって水の出方が変わることにも気付きました。

 「砂の時計も作ってみよう」と、ザルでこしたきめの細かい砂をペットボトルの中に入れ、作り始めました。水の時計の時と同じようにビニールテープでふたをして穴を開けると、砂が落ち始めました。砂でも同じように上から下へ砂が落ちていくという発見があり、子どもたちはとても喜んで見ていました。しかし、次の日になると砂が落ちないペットボトルも出てきました。そこで、砂を入れ替えたりいろいろな場所の砂を使ったりして、何回も試して遊んでいるところです。

ウォッチガーデンの活動/若葉台保育園(福島県いわき市)から


 昨年の保育実践から、子どもたちの自然とのかかわり、栽培や農作業の苦労・喜びの体験が貴重なことが分かったので、今年「ドリームガーデン」「ウォッチガーデン」と名づけて畑を作りました。
 「ドリームガーデン」では、ジャガイモ、サツマイモ、エダマメ、カボチャ、ダイコンなどの栽培をています。畑の土作り、苗植え、草むしり、収穫などの体験をしています。
 「ウォッチガーデン」では、0歳から2歳の子どもたちもかかわっています。身近な畑で、植物や野菜に触れる直接体験を楽しんでいます。


 ウォッチガーデンを中心とした園周辺の自然は、生き物や植物との出会いに溢れています。そんな出会いを無駄にすることなく、子どもたちの心の動きに寄り添い、子どもの好奇心、自ら探究する心を大事にしていきたいと思います。

詳しい事例はこちら

せんせい、わかった!/あすなろ幼稚園(静岡県浜松市)から





 5月、年長の子どもたちに「この苗、何の苗か分からないけど、もらったんだ…」と苗を見せると「植えてみれば分かるよ。たのしみ!」と花壇に植えました。何か分からない…というのは気になるらしくて、毎日、水をあげたり、雑草を取りながら観察が始まりました。そして、6月半ば、「せんせい、わかった!あれ、きゅうりだよ」
 毎朝、幼稚園に来ると、まず花壇をのぞいていたTくんが、職員室にすっ飛んできました。
「そうだよ、きてきて!」と、手を引っ張られるまま花壇に行くと、見事なキュウリがなっています。そこへ、ゾロゾロとすみれさんたちが集まってきます。
「えっ?ホントにキュウリ!」「たべたいなあ〜」
「ちょっと、まって。匂いかいでみるで」とクンクン
「うん、やっぱりキュウリ!キュウリのにおいがする」
「やったー、わたし、キュウリ好き!」
「オレも!せんせい、キュウリとっていい?」
そこで、OKが出ると、はさみを持ってきてチョキン。すると、ボクも、わたしもとキュウリの争奪戦がはじまり…あらら…言い合いまで始まりましたが、けっこう上手にかじりあっていました。そして、とうとう3pほどになったキュウリを「えんちょうせんせいおいしいで食べな!」と、持ってきてくれました。ひと口ガブリ! みずみずしいキュウリの風味が口いっぱいに広がりました。後味も、しっかりしています。
「おいしい…」とつぶやくと、「そうでしょ!だって、ぼくらで作ったんだもんねぇ」と、みんなで嬉しそうにうなずきあっていました。
 キュウリ1本でこれだけ盛り上がったのは、「何か分からない苗??」という出発点にあったと思います。(知らない、分からない、ということはすばらしいですね!)

エピソードをご紹介ください
 

貴園のエピソードをお寄せください。「えぴそーど」のコーナーに掲載いたします。

ご連絡はメールフォームまたは電話(03-3442-1005)にて受け付けています。

 
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"見えた!?科学する心"は、次回は10月1日(月)に更新です。テーマは【試行錯誤】〜問題を解決する意欲や学び〜です。

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