見えた!?科学する心


皆様から寄せられた応募論文の中から選び出した様々な事例、印象に残った子どもたちの一言などのご紹介を中心に、毎月第1・第3月曜日に更新いたします。

Vol.43

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ここから見える 応募いただいた論文の中の事例をご紹介いたします。
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堺市立北八下幼稚園(大阪府)
 
福島市立岡山幼稚園(福島県)
堺市立北八下幼稚園(大阪府) 福島市立岡山幼稚園(福島県)
実践事例集Vol.351・52頁の事例です

心が通い育つ「科学する心」

 核家族化や少子化など様々な要因から社会的にも「人とかかわる力」について話題にされるようになり、多くの園で、園内の限られた人的環境から視野を広げ、家庭や地域の教育力を保育に取り込む活動が進められています。実践事例集vol.3の第3章「連携」では、人とのかかわりに着目して保育の工夫を図ることで、幼児の「科学する心」が育まれた実践をご紹介しています。
 北八下幼稚園の事例は、幼稚園児と、小・中学生・保護者・ボランティアの方という様々な人と一緒に自然とのかかわりを楽しんだ事例です。岡山幼稚園の事例は、幼稚園児と小学生が一緒にひまわりの栽培活動をし、みんなで育ててできた「ひまわり王国」で感動的な共通体験をした実践です。どちらの事例の子どもたちも、感じたこと気付いたこと、疑問に思ったこと、感動したことを、共有したり共感したりして「科学する心」に結びつく経験をしています。

実践事例集vol.3は http://www.sony-ef.or.jp/preschool/practice/ へ

ことばのたね 応募いただいた論文の中から子どもたちの素敵な一言をご紹介いたします。
岡崎市緑丘保育園 (愛知県)
岡崎市緑丘保育園 (愛知県)
 (積み木の塔が壊れたのは)「風の仕業だ」ということがクラスの話題になったのをきっかけに、「風と遊ぼう」と活動が展開しました。紙飛行機で楽しさが分かると「風と遊ぶおもちゃ」の絵本や図鑑を参考にして、イカ飛行機、へそ飛行機、割り箸飛行機、ビニールの鯨飛行機など色々作って遊びました。また、色々な風の音を聞いて、聴覚で感じ取ったり想像したり、言葉や絵画で表現したりする活動も楽しみました。そして、3歳児から5歳児までの混合学級で生活している子どもたちみんなが、もっとドラマチックに風との遊びに出会えるように、園庭で風船を飛ばすことにしました。
 保育園でチョウチョが来る畑を作ったことや野菜を育てた経験が生き、「種を送り庭づくりをしてもらえるようにしよう」「虫たちが喜んでくれるようにしよう」と、栽培してきたスイートピーとフウセンカズラの種を風船につけて飛ばしました。川遊びの時に川や川の生き物のことなどを話してくださった市の環境部の方の言葉「花がいっぱいになると、みんなの好きな虫もきっと喜ぶよ」を思い出したり、「宇宙まで届く」「私はアメリカがいい」「おとうさんのおしごとのところがいい」など種がどこまで届くか想像したりしました。当日はさわやかな風の吹く晴天の空に風船が見事に舞い上がり、歓声があがりました。
 二日後、長野県の方から電話をいただき、子どもたちは「やったー」と驚きや感動の声を上げ、地図を見ながら「長野県は遠いの?」「スキーで行った。あんなに遠いの」など話し、早速返事を出しました。すると、栽培しているものや地元の様子などの写真を送ってくださり、交流が始まりました。「優しい人に拾ってもらってよかったね」「フウセンカズラが大きくなるのに時間がかかるけど、ちゃんと大きくなってくれるかな」と相手の優しさや遠くで種が育っていくことを思い、話す姿がありました。

えぴそーど 現場の先生方からお寄せ頂いたエピソードを3つご紹介します。

小学校との交流   新宿区立愛日幼稚園(東京都)から
新宿区立愛日幼稚園(東京都)
 愛日小学校の6年生が計画した「お祭り」に招待され、参加した幼稚園の子どもたちは大喜び。その日は弁当を食べながら、もぐらたたきやゲームやお化け屋敷、魚釣りなど「お祭り」の話で盛り上がっていました。
 早速子どもたちの思いが遊びに活きるように教材を準備すると、仲間と一緒にアイディアを出し合い、何度も試行錯誤を繰り返しながら作り上げていきました。「年少組を招待しよう」と、今度は自分たちが年少組や保護者を招待して楽しみました。
 こうして、小学生と遊んだことや1年生にしてもらった魚釣りをまねして遊んだことを伝えると、1年生が「クイズやさん」に招待してくれました。幼稚園児が分かるように出題したり説明したり1年生の姿や楽しんでいる子どもたちの姿は、小学校教育への滑らかな接続を感じるものでした。園児と小学生が相互の楽しさや充実している様子を感じる交流は、園だよりで保護者に伝わり、小学校では校長先生から小学生に伝わり、また、家庭での団欒で披露されました。
 これからも、ますます新鮮な親密な幼小の交流をする中で「科学する心」が育まれると実感しています。

オロチ作り   北陵幼稚園(島根県簸川郡)から
北陵幼稚園(島根県簸川郡)
 神話『ヤマタノオロチ』に関心をもち、オロチ作りをするグループができました。目的に向かい製作する中で、さらに「尻尾が開くようにしよう」「口から煙が噴出すようにしたい」とさらに具体的なめあてをもった友達同士で作業を進め、工夫が生まれた場面をご紹介します。
 一つ目は、「スサノウの命によって、オロチの尻尾から剣が出る」という工夫です。子どもたちが必死で考え、いよいよ先生とも相談をして生み出した方法は、滑車を使ったしかけをし、スサノウの命がオロチの尻尾を切ると、滑車の紐を引き、尻尾の先が開いて中から剣が出るというものです。
北陵幼稚園(島根県簸川郡)
 二つ目は、「巨大なオロチの口から、煙を出す」という工夫です。ドライアイスを使う話になったものの、火傷をするということもわかりました。そこで、軍手を使いオロチの口にドライアイスを入れました。「水をかければいい」と思っていたのに、思っていたように煙が出ません。そこで、お湯をかけてみました。すると、モクモク煙がでる事を発見できました。煙が吹き出るように、口の後ろからうちわで扇ぎ成功しました。
 みんなでヤマタノオロチの表現遊びも楽しみました。

泥団子作り   岡崎市城北保育園(愛知県岡崎市)から
岡崎市城北保育園(愛知県岡崎市)
岡崎市城北保育園(愛知県岡崎市)
岡崎市城北保育園(愛知県岡崎市)
 年長児数人と泥団子作りをしたところ、3歳児や2歳児まで「僕も団子作りたい」と、目を輝かせて言ってくる。ところが“さらこ”をかけ、表面に磨きをかける段階で苦労していた。ちょうどその頃、左官組合が催しているイベントで「ピカピカ泥団子作り」の場面を目にする機会があった。壁土の材料である『砂』に水を加えたもので団子を作り、4〜5日乾燥させたものをプラスチックのふたなどで、表面をこすり磨きをかけ、ピカピカ団子の出来上がり。
 さっそく、園庭の一角に泥団子作りのコーナーを設けると、興味をもった子ども達が集まってきて団子作りを始めた。粘土で団子を作るような感覚で幼児はもちろん、2歳児、1歳児までが参加してきた。作った団子を1つずつプリンなどのカップに入れて下駄箱にしまっていた。
 その後、1日に何度も下駄箱にしまってある団子を触り「冷たくなってる」「俺の団子、色が変わったよ」「いつになったら、固くなるんだ」「もうカチカチになってるよ」などとやりとりがあり、大事にしていることが伺えた。触りすぎて、割れてしまう子もいたが、「今度、僕、大きいのを作る」ともう一度作り直す姿も見られた。
 数日後、ござを敷き、机、プラスチックのふたを用意して、乾いた泥団子を磨くコーナーを園庭に設けた。1時間近く大事に握り締め、一生懸命磨いている子、遊びの合間に来てはカップから取り出して磨いている子など、磨き方にも個人差がある。
 その後、自分の作った団子に思い思いの色をぬった。「これ、竜の目だよ。竜が手に持っている玉」「僕はモンスターボール」「僕のはねー、ケロロボールにしようかな」「地球だよ。青が水で緑が山」「チョコ色だよ。チョコ団子だよ」と思い思いに楽しんだ。
 こうして出来上がった素敵な“ピカピカ団子”をクリスマスプレゼントと一緒に大事に持ち帰った。今回の団子作りを機に、園庭のあちらこちらで大小さまざまな泥団子を作る子が多くなった。

エピソードをご紹介ください
    「ぜひ紹介したい!!」という出来事、子どもたちや保護者の方々の大ニュースになった話題、心温まるエピソード、園独自の特徴的な取り組みなどをお寄せください。「えぴそーど」のコーナーでご紹介いたします。  
ご連絡はメールフォームにて受け付けています。
 

"見えた!?科学する心"は、次回は2月19日(月)に更新です。テーマは【検証】"子どもの育ちや保育の成果を捉える"です。
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