皆様から寄せられた応募論文の中から選び出した様々な事例、印象に残った子どもたちの一言などのご紹介を中心に、毎月第1・第3月曜日に更新いたします。
(1月のみ第2火曜日、第4月曜日に更新いたします。)
2006年度
年間スケジュール
テーマ
子どもの変化
応募いただいた論文の中の事例をご紹介いたします。
写真をクリックすると、詳細が表示されます。
視点を絞り主題に迫る
科学する心のめばえを年齢ごとに捉える
けやの森学園幼稚舎(埼玉県)
実践事例集Vol.3
の
3・4頁
の事例です
常磐会短期大学付属常磐会幼稚園(大阪府)
実践事例集Vol.3
の
9・10頁
の事例です
科学する心の育ちが表れる
子どもたちは「身近な出来事、人やもの、自然」とのかかわりを通して、「すごい!」「不思議!」「なぜ?どうして?」と感じたり気付いたりしています。そして、感じたり気付いたりしたことから考え、判断をしてかかわり方を変えたり遊び方を変えたりしています。では、「心」はどのように動き、変わったのでしょうか。
子どもたちの心はゆれ動き、また、表現や行動から推し量れることは限られていると思われます。しかし、「科学する心を育てる」という主題に迫る実践を重ねてみると、確かに心の育ちが見えてきます。けやの森幼稚舎の事例は、子どもの変化に沿って事例をまとめ、捉えられたことを示しています。常磐会幼稚園の事例は、テーマに迫るキーワードや環境構成を押さえ、事例から捉えた年齢ごとの科学する心のめばえを示しています。この他、実践事例集の第1章では、子どもたちの変容や、「科学する心」が育まれたことを捉える手がかりになる事例をご紹介しています。
実践事例集vol.3は
http://www.sony-ef.or.jp/preschool/practice/
へ
応募いただいた論文の中から子どもたちの素敵な一言をご紹介いたします。
札幌市立ひがしなえぼ幼稚園(北海道)
保護者から体長30cm程あるフナをいただき、大きな銀色の魚を目の前にしておっかなびっくりではあるものの興味津々の子どもたちは、早速図鑑で名前や飼い方を調べて、飼うことにしました。ミミズを食べることが分かりミミズ探しをし、やっと見つけたミミズを水槽に入れましたが、食べる気配がありません。「具合が悪くて眠りたいのかも…」「歌を歌ったら元気になるよ」「フナの名前は分かりやすいポチにしよう。ポチって呼んだらこっちを見る」「名前を呼んだら元気になってきた」とこの日はフナと出会ったことで、魚やミミズが身近な存在になりました。
翌日、保育者は自身が飼っている106歳の猫の話をしました。「もう、ご飯を食べられなくて寝ている」ということを知り、「生きるために食べないと」「食べられないと力がなくなる」「食べられないってことは死ぬかもしれない」という話が出てきました。
さらに翌日、ポチは環境に慣れてきてミミズをパクパク食べるようになり、子どもたちはポチの様子を見て「今あくびした」「疲れたんだ」などとポチの気持ちを代弁する様子がありました。さらに、餌のミミズにも愛着が沸いてきて、ミミズの様子も観察し気付いたことを伝え合うようになっていました。そして、「ミミズを殺していることになるのか?」考えることになりました。「ポチは自分で土を掘ってミミズを取れないから…」「ミミズにはかわいそうだけど、ポチには優しくしていることになる」「仕方ないんだよ。生きるためだ」「自分では殺さないけど、スーパーに行ったら死んだ魚を売っているでしょ。栄養をもらって生きている」「大丈夫、
ポチの心にはミミズの命が入っているんだよ。
心の中で生きていられる」…
こうしてポチと出会った3日目の話し合いで、沢山の命をもらって生きていることの大切さに気付いていきました。
現場の先生方からお寄せ頂いたエピソードを2つご紹介します。
里山作りプロジェクト 町田自然幼稚園(東京都)から
園では、豊かな自然体験ができるように保育を進めています。
さらに、自然環境のフィールドを広げるために近隣の簗田寺の山林をお借りし、自然体験の専門家を講師に招いて、「里山作りプロジェクト」を立ち上げました。
虫取りをしながら里山に慣れた頃、いよいよ雑木林に入っていきました。
当初は恐る恐る登っていた斜面も、次第にバランスよく進めるようになり、子ども同士で助け合って危険を回避する姿も見られるようになりました。
森に対しての注意力が薄れてきた頃、森で体験することで物語を作れるように特徴的な木に名前をつけたり自分なりにストーリーを作りながら歩くようにし、「森の中の時間を装飾する」工夫をしました。すると、枝の様子から「手が折れてる」、樹液の様子から「泣いているのかなぁ」と言ったり、木の変化などを敏感にキャッチしたり、注意深く想像しながらに観察したりするようになりました。
こうして名前をつけているうちに、森のあちこちに住所もつきました。この頃には、自分たちで危険な場所を察知して行動できるようになりました。
魚とり 西条市立ひまわり幼稚園(愛媛県)から
毎年、おじいちゃんおばあちゃんたちと一緒に、近くの小川に魚とりに行く。しかし、魚を捕るのは難しく、「先生、とって〜」と依存的な子が多い。そこで、子どもたちの主体的な活動につながればと、教師が川に下見に行って自作のしかけをし、次の日、そのことを話し、期待をもって川に向かった。
c児「先生、どこ〜?」d児「あった!」と、しかけ(
しかけの方法はこちら
)を引き上げたが、残念ながら成果はなかった。
園に帰ると俄然意欲的になり、「ぼくらもしかけ作りたい」「ぼくも!」「私も!」と言いだし、次の日、家からいろいろなペットボトルをもって来て、グループに分かれ作戦を練りながらのしかけ作りが始まった。緑グループ「ぼくらは、この一番でかいの」「大きいのにしたから絶対に入る!」「シャチが入るかも」黄グループ「魚の友達のたこも描いておこうよ!」水色グループ「家と間違って入るように青色で塗っておこう!」とそれぞれの工夫が見られる。
その後雨天が続く中、「しかけどうなっているかな」「シャチ入っているかな」「タイ入っているかも」とわくわく話し、「早く、行きたい」と思いながら、3日後にしかけを見に行った。
勢いよく川の中に入りしかけを確認すると水色グループに1匹入っていた。d児「やったぞ〜。やった〜!」水色グループは大喜びすると同時にクラス全員が「すご〜い、やったあ!」と喜び合った。
「やっぱり、青色に塗ったのがよかったんだね」と子どもたち同士、話していた。
次の日、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に魚とりに出かけた。
e児が水面近くであみを振り回し、「とれん、とれん」と言っていると、おじいちゃんが「あみを角のところにおいて、底をすくってみな」と教えてくれた。それでも、「何もおらんよ」と言うe児に、おじいちゃんは「こうやって、あみを手の上においてみるんよ」と教えてくれた。e児は、「あっ、やごがおる。タニシもおる〜。じいちゃんすご〜い」と大喜び。
おじいちゃんとおばあちゃんは、顔を見合わせにっこり笑った。
「ぜひ紹介したい!!」という出来事、子どもたちや保護者の方々の大ニュースになった話題、心温まるエピソード、園独自の特徴的な取り組みなどをお寄せください。「えぴそーど」のコーナーでご紹介いたします。
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"見えた!?科学する心"は、次回は2月5日(月)に更新です。テーマは【共感】"心が通い育つ「科学する心」"です。
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