
2007年度(平成19年度) 最優秀プロジェクト園 論文概要
北区立うめのき幼稚園(東京都北区)
テーマ
心を動かす自然体験を積み重ねて「あれ?なに?ふしぎ!」
「科学する心」は、“心を動かす自然体験を継続的に積み重ね「あれ?なに?ふしぎ!」の思いを味わう体験をする中で育っていくもの”と考え、保育を展開した。そこで、4・5歳児の実態や園の自然環境や遊びの実態を振り返り、主題に迫る具体的な体験として「カエル・オタマジャクシ」とのかかわりに着目し、[科学する心」を具体的に◎命を大切にする心◎自然を愛する心◎素直に感じる心◎考え見通し想像する心、の4点と捉えている。また、子どもの体験の見通しを、[気付き]→[感動]→[さらなる興味]→[成長・期待]→[遊び、知る喜び・成長の実感]などと考え、研究の共通理解が図られた。
カエルの産卵からオタマジャクシ・子カエルへと成長していく過程で、「出会い、観察、飼育、再会」という折々のかかわりをし、次々に「あれ?なに?ふしぎ!」の体験をした子どもたちは、生き物のさまざまな特徴に気付き、興味・関心を広げた。また、保護者や地域の人々、専門家の協力・連携の実践も取り入れられている。子どもと教師が共に感動し、共に考え、生き物を継続して観察する中で、子どもたちが自らの生活と重ねて感じたり思いやったりして、心情豊かな体験をしている。「生き物の誕生、食、変化」を見て命を感じ、成長への期待をもってかかわり、自分自身の成長への期待や生きていることを感じる感動体験をしている。そして教師は、体験したことを思い思いに素直に表現する子どもたちから「教師自身が感動体験を味わい・学ぶ姿勢をもつことの大切さ」など多くのことを学び、「教師のかかわり方、役割、今後の課題」にまとめている。
常磐会短期大学付属泉丘幼稚園・いずみがおか園(大阪府堺市)
テーマ
「心育む・心つながる 科学する心」〜試す・くりかえす〜
主題に迫るために継続して研究を重ね、<◎子どもの「科学する心」には“好奇心”が大きな役割を果たしている。◎「あれ?なにかな?」と気付き、あらゆる感覚器官を使っていろいろな方法を“試す・繰り返す”という流れがある。>ということが分かってきた。 5年目の今年度は、日常の生活や遊びの中での気付きや好奇心をもつ場面に注目して0〜5歳までの各年齢の子どもたちが“試す・繰り返す”行為を見つめ直し、「科学する心」を“育み、つないでいく”保育を探り、研究を進めている。
3歳児は、友達や先生、年長児とのかかわりや絵本の経験を通して、アオムシなど身近な昆虫との出会いが好奇心が高まる経験になった事例などから、科学する心を「周りの人やものとかかわる・感性が育まれていく」と捉えている。4歳児は、ドミノ倒しや迷路遊びといった友達との積み木遊びの経験を重ねた事例などから、科学する心を「見立てて遊ぶ・友達と同じ目的で遊ぶ・協力する・工夫する」と捉えている。5歳児は、太陽や機器(OHP)で光を楽しみ予想したり工夫したりして遊んだ事例などから、科学する心を「調べる・工夫する・創造する・予測をたてる・協同する・再構成する」と捉えている。
そしてそれぞれの年齢の発達の特徴や「科学する心」につながるポイントについて、具体的に保育者の役割が押さえられている。さらに、各年齢の子どもの心を“育む”ための保育者の役割と、「活動・経験」「幼児同士」を“つなぐ”ための保育者の役割を示し、今後の課題についてまとめられている。
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