
5.「科学する心」のめばえを年齢ごとに捉える
常磐会短期大学付属常磐会幼稚園 (大阪府大阪市)
1.『科学する心のめばえを育もう』
めばえ とは なんだろう???
昨年度は『科学する心』を子どもたちがさまざまな出あいに感動する心・人やもの、出来事にときめく心・緻密な作業の中で気づき表現する心・物事を順序だてて考え判断する心・遊びの楽しさを味わったことで、なぜ?どうして?とさらに探求する心と大きく5つにとらえ、研究を進めていった。
その結果として、『科学する心』は、幼児期の子ども達にとっては、単に認識的な側面だけではなく、情動がともなってはじめて『科学する心』なのだということを痛感した。そこで今年度は、その『科学する心』がどのようにして子どもの心にめばえていくのか・・・。めばえそのものの意味を考え、子どもの育ちによって違いがあるのではと考え、3歳児、4歳児、5歳児と年齢によって、めばえに違いがあるのではないかと考えて、次のように仮説を立てた。
3歳児は、みるもの触れるものすべてが遊びにつながり、「じ・ぶ・ん・で・・・」やってみようと色々なものにかかわり、それを一番身近な先生に「みて、みて・・・」と伝える。
4歳児は、遊びを繰り返す中で、新しく発見したことや、喜びや感動を周りの先生や友達に「みつけた!はっけん!」と体中で表現する。
5歳児は、今までの経験を踏まえながら、遊びの中で「なんでやろ?」「ふしぎ、ふしぎ」と疑問に思ったり、原因を探ったりすることで、新たな遊びに発展していく。
2.科学する心のめばえの構造図
育む とは どういうことだろう?
育むということを、二つの方面から考えてみた。ひとつは科学する心のめばえにつながるまなざしのきっかけを育むこと。もうひとつは科学する心のめばえを子どものまなざしからみつけたときに、そのめばえに保育者が気づき育むということである。
(1)きっかけを育む
子どもの遊びや生活の中には、気づく、興味をもつ、試してみようとする、という子どものまなざしがきらりと光るきっかけとなる環境が必要である。それは自然や園内の施設の環境であったり、時には意図した、また、時には偶発的に起こる遊びや生活の環境構成である。その環境に子どもが自分から、また保育者や友達とのかかわりからみつけられるようなきっかけを育むことが科学する心のめばえにつながると考えた。そのきっかけとなる環境に気づき、興味を示し、試してみようという子どもの心を揺さぶるには、保育をどのように進めていけばよいのかを考え、子どもの五感をゆさぶる環境、つまり目でみてわかる、よく耳にする、いい香り、気持ちのよい感触、そしておいしいと味わうことのできる環境構成が大切であると考えた。子どもひとりひとりや年齢に応じた保育者のことばがけが必要となるのではないかと想定した。中でも目で見てわかる環境づくりに重点を置いて保育を進めることにした。
(2)めばえをそだて育む
 子どものまなざしから科学する心のめばえに気づいた時、保育者がそのめばえをどう育めばよいのだろうか。保育者がそのめばえをどのように捉えて援助をするか見極める目。つまり子どもが、何にふしぎだなと興味をもち、楽しい、おもしろいと感動し、この先どうなるのかな?とわくわくした気持ちを抱いているのかを見通す目を保育者がもつことである。さらに試したり、触ってみたり、作ったり描いたりなどの表現活動につながっていくだろう。保育者は継続して遊びが続き、意欲的に遊びが進み発展するように援助していくこと、そのためにも前述の五感をゆさぶる環境の構成が大切になると考えた。
さらに保育する上でかかせない環境構成について各学年ごとに、めあてを持ち保育することを心がけた。
めばえを捉えるための、各学年別の環境構成
| ・3歳児のまなざし(みてみて…) |
五感を育てる環境・みてわかる環境構成 |
| ・4歳児のまなざし(みつけた!はっけん!) |
五感をゆさぶる環境・よくみることができる環境構成 |
| ・5歳児のまなざし(ふしぎふしぎ) |
五感を働かす環境・学びにつながる環境構成 |
- それぞれの学年に応じて考えられた環境構成はどのようにして生かしていくことができたか・保育者の役割は何であり、その援助のあり方はどうであったか、について考える
- 幼稚園での育ちを考える中で、3歳児から4歳児へ、4歳児から5歳児へ、そして5歳児から就学に向けての接続をどのように考えるか
3.各学年ごとの事例から捉えた構造
3歳児のめばえ みてみて・・・
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4歳児のめばえ みつけた、はっけん
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5歳児のめばえ ふしぎふしぎ
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