財団法人 ソニー教育財団
科学する心を育てる ソニー幼児教育支援プログラム

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論文募集

刈谷市立かりがね保育園 実践提案研究会開催レポート

(コーディネーター‥‥ソニー教育財団 高木恭子)

事例検討

1)検討に向けての事例読み取りについて

 討議に臨むための要点を共通理解し、年齢ごとのグループで事例を基に討議を行いました。

ステップ1  A「科学する心」に関する子どもの姿や読み取り
 B「科学する心を育てる」に関する保育者の援助や環境
・A、B について記述されているところにごとにアンダーラインを引く。
・アンダーラインをした理由や疑問を記述する。
ステップ2 ・ステップ1の記述がない場合は見つからない理由を記述する。
・もっと知りたいこと、質問を記述する。
各グループの事例の概要
5歳児 4歳児 3歳児 0・1・2歳児
  • 栽培している野菜の様子から「元気がない」と感じ、同様に心配した保育者から手立てを教わり早速行動した。また、そこで知ったことや野菜の様子などをみんなに伝えた。(事例1)
  • 大事件に思えるほど、アリが栽培しているメロンの苗に集まっている。そこで、どうしたらいいか、今までの経験を基に思いつくことを出し合い、解決しようとした。(事例2)
  • 家で栽培していた野菜の青虫を持って来た。その青虫を飼育し、触れたり変化に驚いたり羽化を喜んだりした。
    関心をもってかかわっていた子どもの言葉や行動から、周囲の友達も関心をもちかかわるようになった。
  • 乾いた地面に流した水の動きに興味をもったことをきっかけに、水を流す遊びを楽しんだ。
    その後、水の流れを堰き止めるのに、かまぼこ板を使うようになった。また、そのかまぼこ板が水の勢いで崩れた時には、舟に見立てたり板の動きを楽しんだりした。
  • 5歳児が育てているミニトマトに興味をもって見たり触れたりした。落ちているトマトを見付けて、実の生っているところに戻そうとした。(事例1歳)
  • 散歩で捕まえてきたオタマジャクシを、喜んで見たり、保育者の言葉かけから餌を食べる所に興味をもったりする。(事例0歳)
<資料検討をしたことで>
  • 具体的な子どもの姿がのった事例やポイントが書かれていたので、今後まとめるのに参考にしていける。
  • 資料を読んで子どもの思いや発見等についてよく見ることができて参考になった。
  • 子どもは様々のことに興味があり、発見したり感動したりしていくが、その姿により保育者の援助を変えていくことの大切さが分かった。
  • どこを視点として話し合うか書いてあり、意見が出しやすかった。
  • 子どもの取り組みの姿について討議することで、科学の芽と思われる子どもの姿について学ぶことができた。また、子どもの育ちに向けての保育の展開を学ぶ機会となった。
  • 乳児だからこそ十分な環境構成が必要不可欠だと思った。
  • 「科学する心」と感じたところにアンダーラインを引くことで、自分の思いが明確になり、科学する心の捉え方が分かってきた。
2)グループ討議をキーワードでまとめる

 討議結果はあらかじめ決められた視点でキーワードとしてまとめ掲示発表をする。

キーワード 5歳児 4歳児 3歳児 0・1・2歳児
1.子どもの気持ちを揺さぶった保育者の援助 病気・大事件というような驚く言葉 共感・認め
環境の工夫
一緒にする
共感する
見せる
2.科学の芽生えと思われる子どもの姿 試そう
もっと探してみよう
確かめてみよう
経験からの学び
継続して見る
   →気付き
疑問 →認知
発見
何で?
もう1回
触れる
3.疑問や課題について どこまで経験をさせるか
子ども同士の共有
気付きや発見を言ったり友達と話したりする
経験したこと→予測
(こうなるだろう)
かまぼこ板でよかったのか 気持ちの読み取り
<グループ討議をしたことで>
  • キーワードに残すことで共通理解ができ、自分の保育を見直すことができた。
  • 視点をあげての話し合いであったので、話し合いもポイントが絞れた。
  • 事例の中で科学するという視点で子どもの気持ちや気付きを考えることができた。
  • 環境構成で子どもの姿が変わるのでいろいろやってみることが大切だと思った。
  • 子どもの姿だけでなく心も認めてあげることが大切だと思った。
  • 話し合いの内容を一枚の紙に短くまとめることが難しかったが、整理ができた。
  • 子どもの姿をどうとらえていったら良いのか、保育者として何に視点をおき保育したら良いのか、ということの勉強になった。
3)まとめ
  • 2.が事例のポイントとなる。
    保育に迷ったときは1.に戻る。
    3.がテーマにせまるポイントである。
  • 子どもの探究心を大切にし、どんな経験をどこまでさせるかを押さえた指導をする。
     →子どもが満足し、納得するまで経験させる。
  • 子どもの揺れる心(科学する心につながる)を受け止め、援助する。
  • 子ども同士のかかわりの中からの気付きを大切にすることも科学する心の育ちにつながる。
  • 子どもがじっと見る姿を大切にする。→心の中で考えている。科学している。
  • その園で保育や幼児理解など共通理解し取り組むことが必要であり、独自性を大事にできる。
<感想「科学する心」について>
  • 科学するということを難しく考えていたが、子どもが興味をもって見ていることの中にたくさん科学する心があることを知った。科学する心が漠然としていたが、どのように援助していけばよいか分かった。
  • 普段の生活の中で科学につながる出来事がたくさんあるのだと感じ、保育の中で気付いていくようにしたい。
  • 自分の保育の中で「なぜ」「どうして」という気持ちをもって観ていこうとする気持ちが湧いてきた。
  • 科学する心は年齢にかかわらず育んでいくべきものだと改めて感じた。0・1歳児の子どもでも「不思議だな」「これなんだろう」という思いをもっていると、気付くことができた。
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