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神戸市立奥の池幼稚園 実践提案研究会レポート

研究発表  「いのち・ふしぎ・ときめきの豊かな心づくり」

1.はじめに

情報化・バーチャル化された現状(例:カブトムシが死んだから電池換えて!)から、様々な動植物の生き様にふれ、思いやる心を育てていく必要性を感じた。それが生活の場面や営みの中で生かされ実際に行動できるようになることが生きていく力につながると考える。

2.研究の観点、方法
観点
  • 子どもは様々なものや事象、人と出会いかかわる中で、好奇心を抱いたり様々なことに気付いたりしている。それを誰かに伝え、一緒に試してみようとすることが探究心につながる。そのために教師は、子どもが安心して気持ちを表したり新たなイメージづくりの刺激となるような環境構成を整えることが必要であり、それが子どもの「科学する心」の芽生えにつながる。
方法
  • 子どもの気付きや言葉、発見、試しなどを見直し、新たにイメージを獲得したり納得したりして、次のステップに進む過程を探る。
  • 子どもの思考や試しにつながっていく遊びや生活を見直す。
  • 「育てる」「つくる」「遊ぶ」活動を通して、子どもや教師、保護者が感動体験を共有できる具体的な支援の工夫を模索する。
3.実践事例
「ダイコンを育てよう」
  • 偶然見付けた園の畑の雑草をダイコン栽培のために「雑草抜きをしよう」と子どもたちが言い出した。実際に雑草を抜く中で、根の形状や役目に興味をもつ子どもがでてきた。
  • 目をつぶって手のひらに乗せてもらったダイコンの種に子どもたちは驚きの言葉を発した。あまりの小ささに「まだ貰ってないよ。」ダイコンは白いのに種は「どうして赤や茶色なの?」「種のどこにダイコン入っているんやろ?」という疑問から他の植物の種への興味にもつながっていく。
  • 晴天続きでダイコンが枯れてしまう。再び種をまき、水の大切さを知った子どもたちは久しぶりに降った雨をプリンカップやバケツに集めてダイコンにやろうとする。雨をたくさん集める工夫が子どもの中に出てくる。
  • 12月に無事収穫できたダイコンのコンテストをした。園庭に並べて大きさ、長さ、太さなど比べっこをする。特に太さは手でつかんで比べようとしたが、子どもには分かりにくかった。そのとき「ダイコンを切ってみよう」と子どもたちから提案があった。切った面をくっつけ合うことで、大きさがどの子も分かり合えた。このように子どもたちが考えた方法で試し、納得することが子どもの育ちにつながると考える。
「天井までとどいた!」(中学3年生との交流)
  • 最初は互いの体の大きさの違いに戸惑っていたので、体感して分かり合うために遊びを工夫した。子どもは抱っこしてもらって天井まで届いたことで中学生の大きさを実感したり、逆に中学生は次第にしゃがんで話すようになったりした。互いに芽生えてきた憧れや成長への期待、年少者への思いやりなどが豊かに育ち、地域の教育力として根付いていくことの必要性と、それを支えていく幼稚園の役割の大切さを実感した。
「先生ってどれだけ大きいの?」
  • 教師の背の高さを、自分と背比べしても納得していなかった子どもが、「先生は玉入れ台と一緒の高さや!」と自ら発見した。自分なりに測る基準を体得する大切さや、本当に知りたいことは何かという子どもの興味の在りかを的確にとらえる大切さを実感した。
4.まとめ

ともすれば、幼児側に立つと言いながら「させなければ」と、どこかで教師が思う生活が多い。教師がしつらえるのではなく、子どもと一緒に環境や生活をつくっていく中でこそ、多くの発見や感動があり、子どもが自分の力で生活する喜びを感じ取ることが実感できた。

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