公益財団法人 ソニー教育財団
科学する心を育てる ソニー幼児教育支援プログラム

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論文募集

岡崎市緑丘保育園・島坂保育園 実践提案研究会開催レポート

研究発表  岡崎市緑丘保育園

「豊かな保育園生活を通して科学する心を育もう」

 科学する心が育つための目標を‘実体験から共感へ’ とテーマに沿った様々な活動を取り入れてきました。
 子どもの内面を理解し、子どもの興味や発達に応じた人的、物的環境を用意し、子どもの心の育ちを援助し、共に育っていく関係をこれからも継いで行きたいと考えています。豊かな保育園生活を通して「どうしてかな」の心の揺れが「やってみよう」とする意欲へ繋げ、科学する心を育むことができた実践内容の一例をご紹介します。
 『風と遊ぼう』ある日、天井まで積み上げた積み木の塔が無残にも崩れていたことがあり子ども達は口々に「風のせいだ」と言いました。私達の身近にある自然事象を悪者だけに留めず遊びの中で様々に関わらせたいと考え、一年間のプログラムをつくりました。春には風見鶏にしっぽをつけ、風向きや風の強さにも気づき、肌と目で確かめて色々な飛行機を飛ばしました。遠足では、大きなビニール袋に風を入れて飛ばしたり追いかけて風を感じました。夏には、風との遊びをドラマチックに取り入れたいと考え風船に花の種をつけて飛ばしました。数日後、長野や静岡など遠方の方々から連絡をいただき大歓声が上がりました。「風さん頑張って運んでくれたんだね。ありがとう」と風船の旅に想像の世界を膨らませ、風をより身近な存在として感じられることができました。そして自然と共生する大切さを学んだ実践となりました。

研究発表  岡崎市島坂保育園

「地域交流・異年齢児・統合保育の中で豊かな(科学する)心を育てるには」

 16年度の「科学する心」を育てる取り組みは、子どもを取り巻く人との関わりの中で、五感を使って発見・感動・不思議に思う「心」を「感じる心」=「科学する心」として捉え様々な経験の機会を持ち、どのような援助がよいか試行錯誤しながら実践してきた。その結果、統合保育の中で障害児の感性が健常児を、健常児の感性が障害児の感性を育てていることや育つプログラムも領域で分けられるものではなく、複雑に絡み合っていることが分かった。
 17年度は自然や周りの物的環境から刺激(「ゆさぶり」)を受け、膨らんだ「感じる心」に保育士、家族、地域の方からの援助(「ゆさぶり」)で子どもは幅広い経験をし、考えることによりさらに大きな目標である内面を育て「心が豊かになる」ことに繋がると考え、いかに良い環境に出会わせ、より適切な「ゆさぶり」をしていくかを探る為、鹿乗川周辺で展開される活動と毎年繰り返される活動を計画し実践した。その一部を次に紹介。
 鹿乗川は草花の他「あっ鯉・亀・鴨(鳥)がいるよ」など、生物が多数生息しており、興味の深い所である。各年齢何度も散歩に出掛け、草花を見つけ「オオバコすもうしよう」「わたし、草笛・笹舟できるよ」などと遊び、「へーっ!ハハコグサか」などと名前を調べ、押し花にするなどした。また川の特徴である「流れる」ことをプール遊びで体感し、地域の活動「灯ろう流し」に参加した。その結果、当初、遊びに集中しなかったが、同じ所へ散歩を続けると、一人一人の感じ方・楽しみ方は違うが、共感が関心を広げ、落ち着き、友達(障害児)とのつながりが深まった。また、新しい知識や遊びを得ることで、自信に繋がり、異年齢児への伝達ができた。そして地域の活動に参加することで地域の人とのつながりができた。
 また、5歳男児が蚕を飼育して糸を採る体験をした結果か、糸巻きに巻かれた糸を見て、新入児に「これ、懐かしいなあ、この糸はねえ、蚕の命をもらったんだよ」と話していた。こんな様子からも子ども達の心の豊かさは実践活動から確実に育っているようだ。
 今後も日々の保育の研鑽にいかしたい。

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