事業内容
ソニー教育財団
1946年東京通信工業創業者のひとり井深大は、その設立趣意書の中で「自由豁達にして愉快なる理想工場の建設」、「国民科学知識の実際的啓発活動」を目標に揚げています。
日本の将来の発展を支える子どもたちが科学に関心をもち、科学を好きになるには、小・中学校における理科教育が最も重要であると考え、会社名をソニーへと変更した翌年の1959年に「ソニー理科教育振興資金」の贈呈事業を始め、そしてこの事業を継続的に発展させるため、1972年に「財団法人ソニー教育振興財団」を設立しました。
その後、子どもたちの豊かな心を育てる教育が大切になると考え、1987年に、理科教育の枠を越えて「ソニー教育資金」と名称を変え、2000年には、子どもたちの感性・創造性・主体性の育成を目指したソニー子ども科学教育プログラムへと発展し現在に至っています。これまでに、延べ11,000校を超える応募があり、5,300以上の小・中学校に教育資金を贈呈しています。子どもたちの教育に創造的、先駆的な取り組みを行っている全国の学校や先生方を支援してきました。
一方で、井深大は「人間の能力は“環境”によって作られる」との考えから、幼児教育の大切さを訴え、1969年に「財団法人幼児開発協会」を設立しました。乳幼児期の保育や教育を研究し「あと半分の教育」や「幼稚園では遅すぎる」などの多数の著書を出版、社会的に大きな反響を得ました。子育てにおいては母親と子の絆が大切と考えて、長年にわたり母と子の教室などの活動を実践しました。
そして、2001年には、2つの財団を統合して財団法人ソニー教育財団を設立。幼児期の豊かな感性と創造性の育成を願い、幼児教育支援プログラムを開始しました。さらに新たな活動として、2005年に小・中学校の子どもたちを対象にした「科学の泉−子ども夢教室」、2007年からは「ソニーものづくり教室」、海外の教育組織との交流、「科学する心」を見つけようフォトコンテストを始めました。
2009年、ソニーの教育助成活動は50周年を迎えました。2011年4月、公益財団法人に移行しました。
学校・園への支援
ソニー幼児教育支援プログラム
- テーマ:科学する心を育てる ―豊かな感性と創造性の芽生えを育む―
全国の幼稚園・保育所・認定こども園から「科学する心を育てる」を主題に3歳〜5歳の保育実践・計画を募集し、その実現のための支援を行っています。幼児期に人や自然、ものとのかかわりを通して、自然の美しさに感動する心や「なぜ?」「どうして?」と不思議に思う心、思いやりの心を育むことが大切だと考えています。本プログラムは2002年よりスタートし、2012年で10周年を迎えます。寄せられた内容が広く参考となるよう、上位入選園は発表会や研究会を開催します。論文の中から特色ある事例を選び出し、実践事例集として毎年冊子を発行しています。ホームページでは、発表会などの情報提供に加え、園の実践やエピソードを紹介するウェブマガジンを発信しています。さらに子ども一人ひとりの姿、言葉を丁寧に捉え、動画などを通してわかりやすく「科学する心」を紹介しています。また、保護者や保育者を対象に実施した「保育に関する意識調査」を基に分析を行い、日本保育学会で発表しています。
「科学する心」についての詳細は「科学する心を育てる」のページをご覧下さい。
ソニー子ども科学教育プログラム
- テーマ:科学が好きな子どもを育てる ―「なぜ」を大切に/感性・創造性・主体性の育成―
全国の小学校・中学校から自然科学を中心とした「科学が好きな子どもを育てる」教育の実践とその評価・考察に基づく次年度教育計画の論文を募集し、その実現のための支援を行っています。本プログラムでは、日々の教育実践を振り返り次年度にどのような教育を行うのかに重点を置き、子どもたちの「なぜ?」「どうして?」を大切にし、豊かな「感性」と「創造性」そして「主体性」を育んでいくための教育を目指しています。ソニーの科学教育の振興・支援活動は、ソニー創業者である井深大、盛田昭夫によってソニー理科教育振興資金として1959年に始められ、2009年に50周年を迎えました。これまでに延べ11,000校を超える応募があり、5,300校以上が受賞しています。また最優秀校の取り組みを広く紹介するため、同校を会場として授業を公開する「子ども科学教育研究全国大会」を開催しています。上位入選校の取り組みや実践の内容はホームページでも紹介しています。
先生方への支援
教員研修
「科学が好きな子どもを育てる」教育を推進するソニー科学教育研究会(Sony Science Teachers Association: SSTA※)の活動をはじめ、全国の小学校・中学校、幼稚園・保育所・認定こども園の先生方を対象とした研修会などの支援をしています。また、全国小学校理科研究協議会、日本初等理科教育研究会などの全国大会への支援や連携を行っています。
- ※ソニー科学教育研究会(SSTA)について
ソニー理科教育振興資金に応募・受賞した学校とその先生方を中心として1963年に創設されたソニー理科教育振興資金受賞校連盟が母体となっています。2002年に会員の先生方自らが企画・運営を行う研究・研修組織として、ソニー科学教育研究会(SSTA)に改組されました。現在、全国49支部2,000名を超える小・中学校の先生が活動しています。
- SSTA全国特別研修会
科学教育のリーダーの育成と共に人間性豊かな教員の育成を目指し、創造的、先駆的な研究と実践のための研修を2年間にわたり行います。 - SSTAブロック特別研修会
各地域の科学教育を支える中堅教員の育成を目的に、3日間にわたる議論を通して新しい教材やカリキュラムなどの開発を行います。 - SSTA支部研修会
全国の各支部では、地域の特色や実態を生かした研究・研修の中で、日々の授業に関する情報交換、フィールドワークや教材開発研修、実技研修等を行っています。 - 科学教育若手教員研修会
2年〜5年目の教員が地域ごとに集合し、実験・観察の実技やフィールドワークなど「実物に触れ、自分でやってみる」ことを通して、実践に役立つ技能を身につけます。
- ソニー幼児教育支援プログラム 各種研修会
「科学する心を育てる」について、論文の応募園が中心になり、実践の紹介や主題に迫る提案をもとに議論を深める研究会・セミナーなどを実施しています。
海外との交流
- 海外の研究機関などとの交流
「発信と交流」を目標に、日本の理科教員と海外の科学教育研究組織との研究交流を推進しています。海外の科学教育の優れた研究成果を学ぶとともに、日本の理科教育の優れた研究成果を海外の教育者にも紹介することを目指しています。 - 海外での研修
ハーバード大学教育学大学院の夏期研修「Project Zero Classroom」へ、毎年、数名の日本の理科教員を派遣しています。数十カ国から集まる様々な教科の教職者たちとともに、講義・演習・討議を通じて「多重知性理論」「理解のための教育」などの理論を学び、その成果を持ち帰り、日々の授業に活用しています。
子どもたちが科学する場作り
科学の泉−子ども夢教室
「科学の泉」は、小学校5年生〜中学校2年生 計約30名を対象に毎年8月に実施しています。ノーベル化学賞を受賞された白川英樹先生を塾長とし、2005年度から始まりました。子どもたちが、仲間や指導員と寝起きを共にしながら、自然とのふれ合いなどを通じて、好奇心を育み、感性を磨くことを目的としています。子どもたちは『自然に学ぶ』を主テーマに、自然をじっくりと探索する中で「自ら疑問や関心をもち、よく観察し、よく記録し、よく調べ、よく考える」ことを大切に活動します。異学年のグループでの活動を基本とし、仲間と発見を共有したり、意見交換したりしながら追究を深め6日間を過ごします。また、白川先生の受賞のきっかけとなった導電性プラスチックの実験も行います。修了後も年に一度の交流会の開催など、これまでの参加者同士が交流できるようなサポートを行っています。
ソニーものづくり教室
主に小学校高学年〜中学生を対象にして、ソニーグループの事業所や近隣の施設で、「ソニーものづくり教室」を開催しています。ソニーの研究者・技術者や、SSTAの会員が子どもたちを指導します。2007年よりスタートし、昨年、参加者数が年間で1000名を超えました。ソニーの研究者・技術者が指導するプログラムはソニー製品に関連して考案したもの、SSTAの会員のプログラムは教材研究の成果に基づくもので、共に「ものづくり」を通して科学の原理に触れます。子どもたちが自分の手で、動くものや音を出すもの、光るものなどを作る楽しさを味わい、創意工夫の大切さに気付き、科学・技術に興味・関心をもち、自ら学ぶ意欲をもつことを期待します。
親と子の絆を育む
”科学する心”を見つけよう フォトコンテスト
子どもたちが幼児期から人や自然、ものとの様々なかかわりを通して、思いやりの心や豊かな感性、創造性の芽生えを育むことを「“科学する心”を育てる」と表し、大切に考えています。子どもが何を感じ、何に心を動かされているのか、子どもの姿をより深く見つめることで、親子の絆が育まれることを願っています。この活動を多くの方に知っていただくため、入選作品や応募作品をホームページ、写真展(全国の科学館、ソニーの関連施設)で公開しています。
幼児開発センター(EDA)
※幼児開発センター(EDA)の活動は2006年3月末で終了いたしました。
【参考】2003年12月26日付の「EDA(幼児開発センター)業務収束のお知らせ」

