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井深大からのメッセージバックナンバー

◆子どもにとって誰よりも大きい影響力を持つのはお母さん

bP 子育ては創造的な大事業

0歳の赤ちゃんと言っても、みな同じではありません。胎内にいた時に、お母さんやお父さんが赤ちゃんのことをどう考えていたか、胎児にどんな言葉で語りかけていたかなどで、生まれた時からすでに、それぞれの赤ちゃんは違っているとも言えるのです。そうしたことを一番わかっていて、赤ちゃんに合わせた子育てができるのは、やはりお母さんをおいてほかにはいません。

0歳の時というのは、人づくりの大事な時期です。実を言えば、この人づくりほど、創造的で大きな事業はないと言ってもいいでしょう。お母さん方に私がお願いしたいのは、子育てにもっと誇りを持っていただきたいということです。そして、愛情深く赤ちゃんに接していただきたいのです。もちろん、多くのお母さん方には、こんなことは言うまでもないことでしょうが、お母さんの深い愛情と心の通った子育てによれば、どんなことでもできる可能性があることを、一人でも多くの女性の方たちに知っていただきたいと思います。

            ――『0歳は教育の適齢期』(1986年11月発行)より

bQ 胎児にとって母親が全宇宙

私たちにとって、この地球が生きる世界のすべてであるように、胎児にとっては、母親が全宇宙なのです。私たちが「母なる地球」によって生命を育まれてきたように、胎児は母親の肉体と精神のすべてを享受することによって、みずからの生命を育んでいきます。同時に、母親という「環境」との関わりにおいてのみ、「心」を育んでもいきます。

――『胎児から』(1992年11月発行)より

bR 生まれて、そして見つめ合う……

『赤ちゃん――胎内からの出発』というNHKテレビ番組が1984年秋に放映され、大変話題を呼びました。中でも印象深かったのは、出産直後の赤ちゃんがお母さんと視線を交わそうとするシーンでした。

赤ちゃんが生まれたらすぐにお母さんの胸に抱かせたらどうなるか。赤ちゃんはすぐにまぶ眩しそうに目を開け、あたりを見ようとしました。そして赤ちゃんをいと愛しげに見るお母さんと目が合うと、じっとお母さんを見つめたのです。さらに、しばらくすると、自分からお母さんのお乳を見つけて吸いはじめたのです。

こうした赤ちゃんの反応を見て、撮影に協力したお医者さん自身びっくりしたそうです。
もっとも内藤寿七郎先生は、ずっと以前から、生まれた直後の赤ちゃんを抱いてその目を見つめるとたいていは見返してきて、目と目で対話ができるし、赤ちゃんの状態が読み取れる、と主張されていました。

――『0歳は教育の適齢期』より

bS しっかり抱きしめて!!

胎児や新生児の能力を知る――これは、教育全体に対する大きな考え直しを意味すると言ってよいでしょう。

今できること、しなければならないことは、お母さんは、まず自分自身の愛情、心の問題を大切に考えて、我が子を育てることです。赤ちゃんの感性からすれば、これがこうで、愛はどうで、なんていう理屈なしに、お母さんに心をこめてしっかり抱きしめられ、おっぱいをもらい、やさしく子守歌を歌ってもらうだけでも、愛情、心の温かさというものは伝わり、十分育っていくと思います。

――『心育て、人づくり』(1991年EDAセミナー)より

bT 新生児の耳はお母さんの声をキャッチ

胎児が最もよく耳にし、他の声とはっきり区別して聞き分けるのはむろんお母さんの声です。これは、外部からの空気伝導による声よりも、お母さんの内部から発される声のほうが、赤ちゃんの皮膚全体をよく刺激するからだとも言われています。いずれにせよ、赤ちゃんは他の誰の声よりもお母さんの声に最も熱心に耳を傾け、聞き分けるのです。そのことは、次のような実験からも明らかです。

1982年、私は南米ベネズエラの首都カラカスの国立産院を訪れました。その時、たまたま見学する機会を得たのが、前日に生まれたばかりの新生児に対する「呼びかけ実験」でした。赤ちゃんを寝かせたベッドの両側に、母親と看護婦が腰を下ろし、それぞれ代わる代わる赤ちゃんの名前を呼びかけます。それを何度か繰り返すうち、赤ちゃんはふっと気がついたように、決まってお母さんのほうに顔を向けるのです。試しに私は、母親の声を小さく、看護婦の声を大きくして呼びかけてもらいましたが、赤ちゃんが顔を向けるのは必ずお母さんのほうでした。

――『胎児から』より

bU 赤ちゃんのことはお母さんが一番わかっている!!

考えてみると、今までの育児は、赤ちゃんの意思や欲求とは無関係に、大人の都合を優先させる、大人中心の育児だったと言わざるをえません。赤ちゃんのほんとうの欲求や必要なこと、どうすれば一番良いのかは、どんなに専門の医者でも、心理学者でも、お母さん以上のことはわかるはずがありません。そういう自信と責任をもって、お母さん自身がそれぞれの子育てのあり方を追及していくことが、子どものためのほんとうの育児をするうえでの、もっとも基本的なことだと思います。

――『0歳は教育の適齢期』より

bV 母子を大きく包み込む父

育児に対する父親の役割がよく話題になりますが、一歳になるくらいまでは、父親の存在は赤ちゃんにそんなに大きな影響はないでしょう。むしろ、赤ちゃんの環境としての母親をイライラさせず、リラックスをさせておくことです。それは、十分な餌を運ぶことよりもはるかに重要なことであろうと思うのです。

私たちにとって一番大切なことは、親子、家族、友人といった人間関係です。人間関係とは別な言い方をすれば、人と人の「心」のあり方に他ならないからです。

――『幼児開発(現・EDA)』誌(1984年8月号)より

bW 親子で成長するのが最高の子育て


多くの場合、一歩先を歩む身近な先達は、子どもの成長進歩にとって、教師よりも大きな刺激となる。母親が先達の一人として、子どもの好ましい競争者になりえたら、それに勝る教育法はないだろう。

母親が子どもの好ましい競争者になるためには、たいへんな努力を必要とするであろう。だが考えようによっては、あらゆる点で子どもと競争しながら、自分自身も成長していける、こんなすばらしい人生のプログラムは、あまりほかにはないだろう。 子どもが苦しんでいる問題に、母親も頭をつっ込んで挑戦してみて、はじめて真の子育てが会得できることにもなる。

一人の人間として心も知識も子どもとともに歩みながら、しかもつねに一歩先進して行く姿が、子どもを育てるにはいちばん好ましい姿である。母親が途中であきらめてお手上げしてしまえば、子ども自身の自発的慣性≠フ差はあるにしても、そこでその器の大きさを決めてしまうことになりかねないからだ。

――『幼児開発』誌(1990年1〜3月号)より


bX 抱きしめられて、母と子の絆はつくられる

母親がわが子に示す最大級の愛情表現が、抱きしめたり頬ずりしたりするスキンシップであることは、洋の東西を問いません。
愛するものを抱きしめたいと思うのは、いわば本能的な行為ですが、赤ちゃんにとって
――赤ちゃんだけでなく、これは成長した子どもについても言えることですが――お母さんの心臓の鼓動が聞えるほどに抱きしめられることが、実は母と子の絆をつくる上できわめて重大な意味を持っています。

――『胎児から』より

bP0 よい胎教は、周囲の協力から始まる

真の胎教は、母親の愛情と安定した心から始まる。そのためには夫婦を基本として、双方の両親や家族、友人や隣人たちとの人間関係が大きな力を持つことを忘れてはなるまい。一日一日を楽しく過ごすための方法――胎教はたくさんあるだろうが、根本となる心の安定は、いいコミュニケーションから生まれる。

――『井深 大の幼児教育語録』より

bP1 母親の胸は赤ちゃんにとって最良の教室

母親の胎内から飛び出た時は、非常に大きな衝撃を受けていますから、胎内で聞いていた母親の心臓の鼓動が外界でも聞こえれば、さぞ安心することでしょう。赤ちゃんは母親の胸に抱かれ、母親の乳房に吸いつき、母親の心臓の鼓動を聞き、母親の顔をまじまじと見つめながら、心身ともに健全に成長していくのです。
      

――『0歳からの母親作戦』より

bP2 子育てほどすばらしい人生のプログラムはない

母親が先達の1人として、子どもの好ましい競争者になりえたらそれに勝る教育法はないだろう。しかし、母親が子どもの好ましい競争者になるためには、たいへんな努力を必要とするであろう。だが考えようによっては、あらゆる点で子どもと競争しながら、自分自身も成長していける、こんなすばらしい人生のプログラムは、あまりほかにはないだろう。

『井深 大の幼児教育語録』より

bP3 子育ては生まれる前から始まっている

0歳教育は、何から始めたらよいのだろう。まず生まれる前に、お母さんはしっかりと子育ての心の準備をしておいてほしい。

生まれてからでは――とくにはじめての赤ちゃんの場合、毎日の忙しさに追われて、子育てを考える時間など、ふっとんでしまうのが当たり前のことだろう。だからこそ、生まれる前に、よほどしっかり心に畳み込んでおかなければならない。

――『幼児開発』誌(1989年5月号)より

bP4 お母さんだからできること――心を育てる

日本は明治維新以後、知識や科学技術とで、どうやってよその国の物質文明に追いつこうかが教育の一番大きな主題でした。その結果、左脳ばかり育てることに一生懸命で、右脳的な"心"の問題は忘れられてきました。

右脳は、言葉で表わせないもの――芸術、運動神経、直感力、総合的にものを見るということを司ります。生命とは何であるか、あるいは宇宙とは何であるかといったことを直感的に、総合的に考えられるのが右脳です。その右脳を育てるチャンスは胎児期から4歳くらいまでにあるので、これはどう考えても、お母さん以外の方にはできない仕事です。そのためにも、お母さんは、まず自分自身の愛情、心の問題を大切に考えて、我が子を育てる。赤ちゃんの感性からすれば、理屈なしに、お母さんに心をこめてしっかり抱きしめられ、おっぱいをもらい、やさしく子守歌を歌ってもらうだけでも、愛情、心の温かさというものは伝わり、十分育っていくと思います。

―『心育て、人づくり』(1991年EDAセミナー)より―

 

 





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