|
乳幼児期の子どもの日常には、生まれてはじめて見るもの、聞くもの、味わうもの、匂いをかぐもの、触れるものであふれています。そして、五感をフルに活動させながら、多くのものを吸収していきます。子どもは、まず一番身近なお母さんのことを感じとります。お母さんの顔
(視覚)、おなかの中から聞いていた声、足音(聴覚)、匂い(嗅覚)、母乳の味(味覚)、羊水で感じていたぬくもりと腕の中に抱かれるぬくもり(触覚)。やがて子どもはお母さんの存在を軸として、美しい自然を目にし、さまざまな音を耳にし、花や草の匂いをかぎ、食べ物を通して素材の風味を味わい、身の周りにあるものに触ってみたり、人や動物とふれあうことで、さらに多くのものを感じとる力を身につけていくことでしょう。このような五感を通した豊かな経験が、子どもたちの情緒を形づくり、心を育てるためには、とても大切なことなのではないでしょうか。
興味や好奇心をもって物事を見たり聞いたりすることができ、自然の美しさに感動し、いろいろなことに感謝できる人――そんな感性豊かな人に育ったなら、どんなに人生が豊かになることでしょう。おなかの中にいる時から、赤ちゃんはお母さんを通して外の世界を感じています。胎児期・乳幼児期の子どもを取り巻く日々の暮らしの中で、子どもたちはどのように五感を働かせ、感性を育んでいくのでしょうか? そして、豊かに育まれた感性は、子どもたちの豊かな心へとどのように育っていくのでしょうか?子どもたちの「心育て」には、どのようなことを心がけていったらいいのかを考えてみましょう。
|